生成AIは“無能な上司”では使いこなせない理由


― GPTはあなたの指示次第でバカにも天才にもなる ―


はじめに:「生成AIって思ったほど賢くない?」と感じていませんか?

ChatGPTやGeminiなどの生成AIを使ってみたものの、

  • 「同じような答えばかり返ってくる」
  • 「便利だけど、結局自分で直さないと使えない」
  • 「これなら自分でやったほうが早いかも…」

といった感想を持ったことはありませんか?

こうした違和感の原因は、AIの性能が足りないからではありません。
実はその多くが、「指示の出し方」つまりプロンプトの質にあります。


GPTは“超優秀な部下”、でも“無能な上司”では機能しない

生成AIは、知識も処理速度も文句なしに優秀です。
とはいえ、その力を100%引き出すためには、使う側の意図が明確であることが前提となります。

この関係性は、まるで「超優秀な部下」と「その上司」のような構図です。

たとえ能力が高くても、上司の指示が曖昧であれば、部下は成果を出せません。
同様に、AIもあいまいなプロンプトには応えようがないのです。


よくある“ダメな指示”の例

私たちが人間同士で仕事をするときも、指示があいまいだと作業は進みません。
生成AIも同じで、「何を、どうしてほしいか」がはっきりしていないと、出力の精度は上がりません。

以下に、実際の業務でありがちな指示と、それをAIにも通じる「良い指示」に言い換えた例を挙げます。

❌ 悪い指示✅ 良い指示
資料まとめておいて来週の営業会議で使う資料として、主要3社の売上推移をグラフ付きでA4一枚にまとめてください。納期は木曜午前です。
見やすくしてこのExcel表を金額順に並び替え、重要な項目は太字にし、A4サイズに収まるように整えてください。
お客様に返信して○○株式会社の田中様に、納期が1週間遅れる旨を丁寧に伝え、再発防止策も添えてメールでお詫びしてください。

これと同じように、GPTに対しても「ただ質問する」のではなく、意図・条件・目的を含めて具体的に伝えることが重要なのです。


「プロンプトが上手い人」より「業務を理解している人」が強い

世の中では「プロンプト力」という言葉が注目されていますが、それだけでは足りません。

本当に成果を出している人たちは、AIへの指示が上手いのではなく、その仕事の意味や流れを理解しているのです。

たとえばプレゼン資料の依頼ひとつでも:

業務を知らない人「パワポ作って」
業務を理解している人「営業部長向けの新商品企画スライドを3枚。競合比較・価格優位性・導入スケジュールを含めて」

このように、「業務の目的」「見せたい相手」「使う場面」を理解している人のほうが、自然と良い指示が出せます
それはAIへのプロンプトでもまったく同じことが言えます。


AIは“問いの鏡”である

生成AIは、あなたの問いの質をそのまま映し出します。

  • 曖昧な問いには曖昧な答えを返し、
  • 精度の高い問いには驚くほど的確なアウトプットを返してきます。

GPTが出す答えは、「AIの賢さ」よりも人間側の思考の精度に大きく左右されるのです。


結論:生成AI時代に必要なのは「良いプロンプト」より「良い上司力」

GPTをはじめとする生成AIは、誰にとってもアクセス可能な「超優秀な部下」です。
ですが、それを活かせるかどうかは、「あなたがどんな上司になれるか」にかかっています。

目的を明確にし、条件を整理し、意図を伝える力。
つまり、“良い上司力”が生成AI時代の本当の武器なのです。


  • GPTの返答がいつもイマイチに感じるのは、もしかして“問い”が曖昧だからではありませんか?
  • 「うまく伝わらない」のは、AIのせいではなく、あなたの思考がまだ整理されていないからかもしれません。

次回予告

次回は、「良いプロンプト」を生み出すための思考整理術と、
AIを武器として使いこなすための「問いの型」を紹介します。

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