LPだけでは成果が出にくい理由と、広告と併用するべき理由
Web集客において「LP(ランディングページ)」という言葉はよく使われますが、実は広義と狭義で意味が異なります。
また、LP=売れるページというイメージから、「LPさえ作れば自然と集客できる」と誤解されることも少なくありません。
しかし、LPは構造上、SEOだけで安定した集客力を持つことは難しく、リスティング広告やメタ広告と組み合わせることで初めて最大の力を発揮します。
本記事では、LPの正しい理解と、効果的な使い方を解説します。
LPの「広義」と「狭義」とは?
■ 広義のLP
「サイトに訪れたユーザーが、最初に着地したページ」の総称。
商品ページ・ブログ記事・サービス紹介ページなど、ユーザーが最初に着いたページはすべてLPと呼べます。
広義では、LP=入口ページ全般を指すため、以下のページもすべてLPになります。
- ブログ記事
- サービスページ
- 商品詳細ページ
- コーポレートサイトのトップページ
“流入の入口 = 広義のLP” という考え方です。
■ 狭義のLP
一般的にマーケティングで指す「LP」はこちらです。
- 1ページ完結型
- スクロールで情報が全て読める
- 申込みや購入など、1つの行動に誘導する構成
- デザインやコピーが強め
いわゆる「縦長/スワイプ型のセールスページ」が狭義のLPです。
狭義のLPは「売ることに特化したページ」なので、ユーザーが既に興味・意欲を持っている状態に強く作用します。
LP単体ではSEO集客が弱い理由
LPは「売る」ことを目的に設計されているため、SEO向きではありません。理由は以下です。
① 情報量が少ない
SEOでは網羅性(ユーザーの疑問に答え切る情報量)が重要です。
しかしLPはコンバージョン特化のため、情報を絞り込む傾向があります。
② キーワードの幅が狭い
ブログのように多様なキーワードを拾えず、検索クエリに対する露出範囲が限定されます。
③ 構造的に他ページとの内部リンク構造が弱い
LP単体は孤立しやすく、サイトの専門性(E-E-A-T)が育ちにくい。
④ 検索意図とズレやすい
検索ユーザーは「比較したい」「知りたい」「検討したい」タイミングが多く、
「申し込む」「購入する」という行動を促すLPは意図が合致しにくい。
LPが本領を発揮するのは「広告」と組み合わせたとき
LPはSEOではなく、広告との相性が圧倒的に良いページです。
理由は明確で、広告は「買う意欲がある層」にリーチできるため、狭義のLPと目的が完全一致するからです。
■ リスティング広告(Google広告)
- “今すぐ調べている人”にピンポイントで出せる
- LPの訴求と検索ユーザーの意図が一致しやすい
- 細かいキーワードで意図別にLPを最適化しやすい
■ メタ広告(Facebook/Instagram)
- 属性や興味関心で精度の高いターゲティング
- 商品理解の浅いユーザーに魅力を伝えやすい
- クリエイティブで興味を引き、LPで確実に訴求できる
広告運用とのセットによって、
「LPで売る」→「広告で連れてくる」
という分業が成立します。
LPの最も効果的な使い方は「SEO × 広告」の役割分担
理想は以下のような構造です。
● SEO(ブログ・サービスページ)
- 認知・興味段階のユーザーを集客
- 幅広いクエリを獲得
- E-E-A-Tを強化し、検索流入を安定化
● 広告(リスティング・メタ)
- 今すぐ層にアプローチ
- テストしながらLPを最適化
- 直接的な申込みを獲得
● LP(狭義)
- 広告流入をコンバージョンに繋げる
- 訴求を1ページで完結させる
- テスト改善(CVR最適化)で成果を最大化
SEOで集客し、広告で増強し、LPで確実に「成果」に変える。
この3つが揃って初めて、Web集客は大きな成果に繋がります。
まとめ
- LPには「広義」と「狭義」がある
- 狭義のLPは“売ることに特化したページ”
- LP単体ではSEOは弱い
- 最大の効果は「広告 × LP」で発揮される
- 理想は「SEO → 広告 → LP」という役割分担
LPは“集客の入口”ではなく、“成果を生む最後の一押し”。
SEOで認知を広げ、広告で訴求し、LPでコンバージョンを取る。
この組み合わせが、最短で成果を出すための王道です。