SNSとHPのリンク、実はGoogle向けの設計でした
SNSとHPをリンクさせる理由として、
「集客のため」「フォロワーをサイトに流すため」
と説明されることがほとんどです。
もちろん、それも間違いではありません。
ですが、実務でサイト運用やSEOを続けていると、別の側面が見えてきます。
実は、
SNSとHPのリンクは、ユーザーより先にGoogleに向けて機能している
という点です。
この記事では、あまり語られていない
SNSとHPリンクの本当の役割について解説します。
よくある説明|SNSとHPをつなぐ目的
一般的には、次のような目的が挙げられます。
・SNSからHPへアクセスを誘導する
・フォロワーを問い合わせにつなげる
・実在感や信頼性を高める
どれも正しいのですが、
これだけを目的にしていると効果は限定的です。
SNSとHPのリンクで、実務上もっとも効いているのは
別の部分にあります。
SNSとHPは「同一人物・同一組織」の証明
Googleは、ページ単体だけを評価しているわけではありません。
・誰が発信しているのか
・どの組織が運営しているのか
・情報の発信元は一貫しているか
こうした「人」「組織」の単位で、サイトを理解しようとしています。
SNSとHPのリンクは、
この判断を助ける重要な材料になります。
GoogleはSNSをどう見ているのか
SNSのプロフィールには、次のような情報があります。
・名前や屋号
・肩書き、専門分野
・活動内容
・公式サイトへのリンク
一方、HP側には
・運営者情報
・著者プロフィール
・会社概要
・構造化データ(Person / Organization)
といった情報があります。
これらが一致していると、Googleは
「同一人物(同一組織)の情報が、複数の場所で確認できる」
と判断しやすくなります。
これは、評価の裏付けとして非常に重要です。
なぜこれがSEOに効くのか
SNSリンクそのものが、検索順位を直接押し上げるわけではありません。
効いているのは、その先にある構造です。
・記事ごとの評価が分断されにくくなる
・新しく公開した記事が信頼されやすくなる
・指名検索での表示が安定しやすくなる
つまり
「このサイトは誰の専門情報なのか」
が明確になることで、評価が積み上がりやすくなります。
これは、被リンクとは違う
エンティティ(人・組織)単位の評価です。
構造化データとSNSリンクの関係
構造化データは、Googleに情報を正確に伝えるための仕組みです。
ただし、構造化データを記述しただけでは、
必ずしも強い評価につながるとは限りません。
そこで効いてくるのがSNSの存在です。
・構造化データに記載された名前
・SNSプロフィールで使われている名前
・HP上の表記
これらが一致していることで、
構造化データの信頼性が補強されます。
SNSとHPのリンクは、
構造化データの外側にある証拠
のような役割を果たしています。
なぜこの効果はあまり知られていないのか
この話が広く知られていない理由は、明確です。
・数値で説明しにくい
・即効性がない
・SEOノウハウがページ単位で語られがち
実務では
「最近、新記事の立ち上がりが早い」
「指名検索が安定してきた」
といった体感で気づくことが多くなります。
派手さはありませんが、確実に効いてくる部分です。
副次的に起こる変化
この設計が整ってくると、結果として次の変化が起こります。
・指名検索の質が上がる
・問い合わせの温度が高くなる
・SNSの反応がSEO改善に活かせる
これらはすべて、
「誰のサイトなのか」が明確になった結果です。
結論|SNSとHPリンクの正体
SNSとHPのリンクは、
単なる集客導線ではありません。
・Googleに正しく理解されるため
・評価を積み上げるため
・人と組織を軸にSEOを組み立てるため
の設計要素です。
もし
「アクセスはあるのに評価が安定しない」
「記事を書いてもなかなか育たない」
と感じているなら、
見直すべきは
SNSとHPの“つなぎ方”かもしれません。