レトロ感を自然に加えるドット表現の考え方
Webサイトで写真を使っていると、
・綺麗すぎて無機質に見える
・ストック写真感が抜けない
・世界観がうまくまとまらない
と感じることがあります。
そんなときに有効なのが、
写真系UIノイズという考え方です。
この記事では、
CSSだけで実装できる「四角ドットのUIノイズ」を例に、
どんなUI効果があり、どんな印象を与えるのかを解説します。
※ 実装コードはすべて CodePen で確認できるようにしています。
写真系UIノイズとは?
写真系UIノイズとは、
写真の上に 微細なパターン(ノイズ)を重ねるUI設計です。
目的は装飾ではありません。
- 写真のデジタル感を弱める
- 情報レイヤーをなじませる
- 世界観・トーンを整える
といった 印象コントロールが主な役割です。
「気づいたら効いている」状態が理想です。
今回作ったUIノイズの特徴
今回のCodePenでは、次のような設定を採用しています。
- 四角ドット(1px)
- 規則的なグリッド
- グレー(わずかに暖色寄り)
- 非常に弱い不透明度
この組み合わせにより、
80〜90年代初期デジタル寄りのレトロ感を作っています。
なぜレトロに見えるのか?
このUIノイズがレトロに感じられる理由は、主に3つあります。
1.低解像度の記憶を刺激する
細かいドットや規則的な格子は、
初期ディスプレイや古いデジタル表現を連想させます。
2.「完璧じゃない」感じを作っている
ドットをわずかにズラすことで、
現代的な完全整列UIから外れた印象になります。
この不完全さが、
懐かしさや味として認識されます。
3.写真自体も少し褪せさせている
ノイズだけを足すのではなく、
写真側もわずかに彩度とコントラストを落とすことで、
全体の時代感を揃えています。
どんな場面で使うと効果的?
向いているケース
- ヒーロービジュアル
- ブランドサイト
- 世界観重視のLP
- クリエイティブ・ポートフォリオ
向いていないケース
- 記事本文の背景
- 管理画面
- 情報可読性が最優先のUI
写真系UIノイズは、
主役ではなく脇役として使うのがポイントです。
実装はCodePenで確認できます
今回紹介したUIノイズは、
すべて CSSのみで実装しています。
- 画像不要
- 解像度非依存
- パフォーマンスへの影響なし
コードは以下の CodePen で確認・編集できます。
See the Pen Untitled by masakazuimai (@masakazuimai) on CodePen.
CodePen上で
・ドットサイズ
・間隔
・不透明度
を少しずつ調整すると、
印象がどのように変わるかがよく分かります。
まとめ
写真系UIノイズは、
「写真を目立たせるための装飾」ではなく
写真を“目立ちすぎない状態”に整えるUI設計です。
CSSだけで実装でき、
印象を細かくコントロールできるため、
「写真が強すぎる」
「世界観がまとまらない」
と感じたときの選択肢として、
さらに進んだ表現としては、
hoverでノイズを出す
GSAPで微妙に動くノイズ表現なども可能です。
ぜひ試してみてください。