Claude Codeは、Anthropic社が提供するAIコーディングアシスタントのCLI(コマンドラインインターフェース)ツールです。ターミナル上でClaudeと対話しながら、コードの作成・修正・レビュー・デバッグを行えます。
この記事では、Claude Codeで使えるコマンドを一覧で紹介し、実際の開発シーンでどう活用するかをユースケース別に解説します。
インストールと初期設定
Claude Codeはnpmでインストールします。Node.js 18以上が必要です。
npm install -g @anthropic-ai/claude-codeインストール後、以下のコマンドで起動します。
# 対話モードで起動
claude
# ログイン(初回のみ)
claude auth login
# プロジェクトの初期設定
claude /init/initを実行すると、プロジェクトのルートにCLAUDE.mdが生成されます。このファイルにプロジェクトのルールやコーディング規約を書いておくと、Claudeが毎回読み込んで従ってくれます。
スラッシュコマンド一覧
Claude Codeの対話中に/を入力するとコマンド一覧が表示されます。主要なコマンドをカテゴリ別にまとめました。
セッション管理
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/clear | 会話をリセットして新しいセッションを開始 |
/resume | 過去のセッションを再開(IDまたは名前で指定) |
/compact | 会話を要約してコンテキストを節約 |
/copy | 直前の回答をクリップボードにコピー |
/export | 会話をテキストファイルとして書き出し |
/context | 現在のコンテキスト使用量をビジュアル表示 |
コード作業・レビュー
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/review | プルリクエストをローカルでレビュー |
/diff | 未コミットの変更をインタラクティブに確認 |
/plan | プランモードに入り、実装前に計画を立てる |
/rewind | 会話やコード変更を前の状態に巻き戻す |
/batch | 大規模な変更を並列で実行(5〜30のworktree) |
/loop | 指定した間隔でプロンプトを繰り返し実行 |
/security-review | 保留中の変更にセキュリティ脆弱性がないか分析 |
設定・構成
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/config | 設定画面を開く |
/init | プロジェクトのCLAUDE.mdを初期化 |
/doctor | インストールや設定の問題を診断 |
/permissions | ツールの許可・拒否ルールを管理 |
/memory | CLAUDE.mdの編集やオートメモリの管理 |
/mcp | MCPサーバーの接続管理 |
/hooks | フック設定の確認 |
モデル・動作設定
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/model | AIモデルを変更(Opus / Sonnet / Haiku) |
/effort | 推論の深さを設定(low / medium / high / max) |
/fast | 高速モードの切替(Opus使用時に出力速度UP) |
/theme | カラーテーマの変更 |
情報・ヘルプ
| コマンド | 説明 |
|---|---|
/help | 利用可能なコマンドを一覧表示 |
/cost | トークン使用量と費用を表示 |
/usage | プランの使用制限とレートリミット状況を表示 |
/status | バージョン、モデル、アカウント、接続状態を表示 |
/feedback | フィードバックやバグ報告を送信 |
CLIオプション(起動時フラグ)
Claude Codeは起動時にフラグを指定することで、動作をカスタマイズできます。
よく使うフラグ
# 直前のセッションを再開
claude -c
# 特定のセッションを再開
claude -r "セッション名"
# モデルを指定して起動
claude --model opus
# 非対話モード(スクリプト組み込み用)
claude -p "このコードのバグを見つけて"
# パーミッションモードを指定
claude --permission-mode auto
# 追加ディレクトリを指定
claude --add-dir /path/to/other/projectSDK・自動化向けフラグ
| フラグ | 説明 |
|---|---|
-p, --print | 非対話モードで結果を出力して終了 |
--output-format json | JSON形式で出力(スクリプト向け) |
--max-turns 10 | エージェントのターン数を制限 |
--max-budget-usd 5 | コスト上限を設定(ドル) |
--json-schema | 指定したJSONスキーマに沿った出力を取得 |
--system-prompt | システムプロンプトを差し替え |
キーボードショートカット
対話中に使えるショートカットです。覚えておくと操作効率が上がります。
基本操作
| ショートカット | 動作 |
|---|---|
Ctrl+C | 生成を中断 |
Ctrl+D | セッション終了 |
Ctrl+L | 画面をクリア |
Ctrl+O | トランスクリプトビューワーを開く |
Esc + Esc | 巻き戻し・要約 |
モード切替
| ショートカット | 動作 |
|---|---|
Shift+Tab | パーミッションモードを切替 |
Option+P(macOS) | モデルを切替 |
Option+T(macOS) | 拡張思考のON/OFF |
Option+O(macOS) | 高速モードのON/OFF |
入力・編集
| ショートカット | 動作 |
|---|---|
\ + Enter | 改行(全ターミナルで動作) |
Shift+Enter | 改行(iTerm2、WezTerm、Ghostty等) |
Ctrl+G | 外部エディタで入力を編集 |
@ | ファイルパスの補完 |
! | Bashモード(コマンドを直接実行) |
CLAUDE.md — プロジェクト設定ファイル
CLAUDE.mdは、Claudeに毎回読み込ませるプロジェクト固有の指示書です。コーディング規約やビルドコマンド、プロジェクト構造を記述しておくと、一貫した開発が可能になります。
配置場所と用途
| 場所 | スコープ | 用途 |
|---|---|---|
./CLAUDE.md | プロジェクト | チーム共有のルール(Git管理) |
~/.claude/CLAUDE.md | ユーザー全体 | 個人の好みや共通設定 |
./CLAUDE.local.md | ローカル | 個人用のプロジェクト設定(.gitignore推奨) |
./.claude/rules/ | モジュール | トピック別のルールファイル |
記述例
# プロジェクト名
## 技術スタック
- Next.js(App Router)
- TypeScript
- Tailwind CSS
## コーディング規約
- 変数名・関数名は英語
- コメントとコミットメッセージは日本語
- 最小フォントサイズは16px
## ビルドコマンド
- 開発サーバー: `npm run dev`
- ビルド: `npm run build`
- テスト: `npm test`MCPサーバー — 外部ツール連携
MCP(Model Context Protocol)は、Claude Codeを外部のツールやサービスに接続する仕組みです。GitHub、データベース、Google Analytics、Slack などと連携できます。
設定方法
.claude/.mcp.jsonに設定を記述します。
{
"mcpServers": {
"github": {
"type": "stdio",
"command": "npx",
"args": [
"@anthropics/mcp-server-github",
"--repository", "owner/repo"
]
}
}
}接続方式は3種類あります。
| 方式 | 説明 | 用途 |
|---|---|---|
| stdio | ローカルサーバー(サブプロセス) | GitHubやファイルシステム等 |
| HTTP/SSE | リモートHTTPサーバー | 外部API連携 |
| SDK | TypeScript/Pythonネイティブ統合 | カスタムツール開発 |
Hooks — 自動化フック
Hooksは、Claude Codeの特定のイベント(ファイル編集後、セッション開始時など)に自動でシェルコマンドを実行する機能です。
設定例:ファイル編集後に自動フォーマット
{
"hooks": {
"PostToolUse": [
{
"matcher": "Edit|Write",
"hooks": [
{
"type": "command",
"command": "npx prettier --write $CLAUDE_FILE_PATH"
}
]
}
]
}
}この設定を.claude/settings.jsonに書くと、Claudeがファイルを編集するたびにPrettierが自動実行されます。
Hooksの活用例
- ファイル保存後にリンターを実行
- セッション開始時に環境変数を読み込み
- 特定のファイルの編集をブロック
- Claudeが入力待ちになったらデスクトップ通知
パーミッションモード
Claude Codeには5つのパーミッションモードがあり、ツール実行の許可レベルを制御できます。Shift+Tabでモードを切り替えられます。
| モード | 動作 | 使いどころ |
|---|---|---|
| default | ほとんどのツール実行で許可を求める | 初めてのプロジェクト、慎重な作業 |
| acceptEdits | ファイル編集は自動許可、それ以外は確認 | コーディング中心の作業 |
| plan | 分析のみ、実行しない | 実装前の調査・計画 |
| auto | AIが安全性を判断して自動実行 | 信頼できるプロジェクトでの効率重視 |
| bypassPermissions | すべてスキップ(制限なし) | 自己責任での最速作業 |
ユースケース別 実践ガイド
1. 既存プロジェクトにClaude Codeを導入する
# プロジェクトディレクトリで起動
cd my-project
claude
# 初期設定ファイルを生成
/init
# CLAUDE.mdを編集して、プロジェクト固有のルールを追記
/memory初回は/initでCLAUDE.mdを生成し、技術スタック・ビルドコマンド・コーディング規約を記述しましょう。以降のセッションでClaudeが自動的に従います。
2. コードレビューを依頼する
# PRをレビュー
/review #42
# 未コミットの差分を確認
/diff
# セキュリティ観点でレビュー
/security-review/reviewはGitHubのPRを自動で取得し、コードの問題点や改善案を提示します。CI前のセルフレビューに活用できます。
3. デバッグを効率化する
エラーメッセージをそのまま貼り付けるだけで、Claudeがコードベースを検索して原因を特定し、修正案を提示します。
TypeError: Cannot read properties of undefined (reading 'map')
at UserList (src/components/UserList.tsx:15:23)
このエラーを修正してClaudeは該当ファイルを読み込み、nullチェックの追加やオプショナルチェーンの適用など、具体的な修正を行います。
4. 大規模リファクタリング
# 計画を立ててから実行
/plan すべてのAPIレスポンスにエラーハンドリングを追加
# 大規模変更を並列実行
/batch 全コンポーネントのclassNameをCSS Modulesに移行/planで実装方針を確認してから作業を開始すると、手戻りを防げます。/batchは複数ファイルの変更を並列で処理するので、大規模な一括変更に最適です。
5. Git操作をClaude Codeで行う
Claude Codeはターミナルコマンドを実行できるため、Git操作も自然言語で指示できます。
今の変更をコミットしてプッシュして
feature/auth ブランチを作って、ログイン機能を実装して
mainとの差分を見せてコミットメッセージは変更内容を分析して自動生成されます。コードの「何を」「なぜ」変えたかを的確にまとめてくれるので、履歴の可読性が向上します。
6. CI/CDパイプラインに組み込む
# 非対話モードでコードレビュー(CIで実行)
claude -p "src/ディレクトリの変更をレビューして問題点をリストアップ" --output-format json
# コスト上限付きで実行
claude -p "テストを追加して" --max-budget-usd 2 --max-turns 20-pフラグで非対話モードにすると、CI/CDパイプラインに組み込めます。--max-budget-usdでコスト制限をかけておくと、意図しない高額請求を防げます。
コスト管理のコツ
Claude Codeはトークン消費に応じて課金されます。コストを抑えるためのポイントです。
/costでこまめにトークン使用量を確認/compactで会話が長くなったら要約してコンテキストを節約- CLAUDE.mdに必要な情報を書いて、毎回の説明を省略
--max-budget-usdでセッションごとの上限を設定/effort lowで軽い質問には推論コストを下げる
よくある質問
Q. Claude CodeとChatGPT(Copilot)の違いは?
Claude Codeはターミナルベースのエージェントで、ファイルの読み書き・Git操作・コマンド実行まで自律的に行えます。CopilotはエディタのコードCompletionが中心であり、Claude Codeは「タスクを丸ごと任せる」使い方に強みがあります。
Q. 無料で使えますか?
Claude Codeは、Anthropicのサブスクリプション(Pro: $20/月、Max: $100/月〜)またはAPIキー(従量課金)で利用できます。Proプランでは使用量に制限がありますが、日常的な開発には十分です。
Q. VSCodeでも使えますか?
はい。Claude Code拡張機能をVSCodeやJetBrains IDEにインストールすると、エディタ内で直接Claude Codeを起動できます。ターミナルとエディタの両方で使えるのが特徴です。
Q. セキュリティは大丈夫?コードが学習に使われない?
Claude Codeで送信したコードは、Anthropic社のモデルトレーニングには使用されません。ただし会話ログはアカウントに保存されるため、機密性の高いコードを扱う場合は/privacy-settingsで設定を確認してください。
Q. CLAUDE.mdは何行まで書ける?
技術的な上限はありませんが、200行以内に収めるのが推奨です。長すぎると読み込みコストが増え、指示の遵守率が下がる場合があります。テーマ別に.claude/rules/へ分割するのがベストプラクティスです。
まとめ
Claude Codeは単なるコード補完ツールではなく、ターミナル上で動くAI開発パートナーです。スラッシュコマンドで対話を制御し、CLAUDE.mdでプロジェクトのルールを共有し、MCPで外部サービスと連携する。この3つを押さえれば、日々の開発ワークフローを大きく効率化できます。
まずはclaudeコマンドでセッションを開始し、/initでCLAUDE.mdを作るところから始めてみてください。
MCPサーバー・Hooks・Skills・サブエージェントなど、さらに踏み込んだ活用法は上級編で解説しています。
