AI検索時代に有料広告とSEO+AEO+LLMOのどちらへ寄せるべきかは、AI検索の回答面には検索広告の在庫がそのままは載らないという構造で決まります。ChatGPTにもGoogleのAI Overviewsにも広告そのものは存在します。ただしそれらは既存の検索広告アカウントの延長線上にはなく、いま回しているGoogle広告の予算をいくら積んでも、ChatGPTの回答の中には出ません。一方でAI回答の「引用元」として並ぶ枠は、入札ではなくコンテンツの中身で決まります。買える枠と買えない枠が分かれている——これがこの記事の出発点です。
SEO+AEO+LLMOとは、検索エンジンでの上位表示を狙うSEO、AIの「回答」として選ばれることを狙うAEO、大規模言語モデルの回答で参照・推薦されることを狙うLLMOを束ねた呼び方です。それぞれの正確な定義と使い分けはAIO・AEO・GEO・LLMOの違いを整理した記事にまとめてあります。なお本記事の前半では、Googleの求人票に出てくるGEO(Generative Engine Optimization)という語を扱いますが、処方箋の側で使っているLLMO はGEOとほぼ同義の言い換えです。呼び名が入れ替わるだけで、指しているものは同じだと思って読み進めてください。
この記事は「本物が勝つ」という主張を扱います。だからこそ、主張のひとつずつに一次ソースを付けました。裏が取れなかった主張は書きません。そして最後に、ここまでの話をあなた自身のサイトで確かめるための3つの計測を置いてあります。読んで納得して終わるのではなく、自分の数字で合否を出すところまでを射程にしています。
Googleの求人票が示したもの
2026年4月、Googleが「GEO Partner Manager, Performance Solutions, Large Customer Sales」という職種の求人を公開しました。GEOとはGenerative Engine Optimization(生成エンジン最適化)の略で、AIが生成する回答に自社の情報を引用させる最適化手法です。求人本体はGoogle Careersの募集ページで、報じたのはSearch Engine Journal(2026年4月22日・Matt G. Southern)です。
職務内容には、こう書かれています。
shape the GEO ecosystem to prioritize Google surfaces
(GEOのエコシステムが、Googleの所有する面を優先するよう形づくる)
ここで訳を丁寧に扱う必要があります。surfaces は「Google検索」だけを指しません。Googleが所有・運営する面の総称で、検索結果に限らずYouTubeやDiscover、Googleマップなども含みます。「Google検索面を優先させる」と狭く訳すと、この求人の射程を読み違えます。
この求人は「Google検索の見解」ではない
もっと重要なのは所属組織です。この職は Google Ads の Large Customer Sales(大口広告主を担当する広告営業組織)に置かれています。Google検索チームのポジションではありません。Search Engine Journalは同じ記事の中で、Google検索側の立場がこれと対照的であることに触れています。Google SearchのGary Illyesは2025年7月に、AI OverviewsやAI Modeに対しては通常のSEOで十分であり、AEO/GEOという特別な最適化は不要だという趣旨を述べており、記事公開時点でその案内は更新されていません。
つまりこの求人から読み取れる事実は、「Googleが脅威を感じている」ではありません。広告営業の側がGEO事業者を影響チャネルとして正式に扱い始めた、という1点です。ここから先は筆者の解釈になりますが、検索側が「特別な最適化は要らない」と言い、広告側が「GEOのエコシステムを形づくる人材を採る」と動いている。社内で立場が割れていること自体が、この領域がまだ固まっていない何よりの証拠だと筆者は読んでいます。Googleが公式に「AI検索を脅威と認識している」と述べた資料は、確認できた範囲では存在しません。
2つの可視性:「買う」か「勝ち取る」か
Web上で自社の情報をユーザーに届ける方法は、大きく2つに分かれます。
| 項目 | 有料広告 | SEO+AEO+LLMO |
|---|---|---|
| 可視性の獲得方法 | お金を払って表示枠を買う | コンテンツの質と信頼性で勝ち取る |
| 持続性 | 予算が止まれば消える | 資産として蓄積される |
| 表示のされ方 | 「広告」「Sponsored」ラベル付きで区別される | 検索エンジンやAIが選んだ情報として表示される |
| AI回答面への到達 | AI検索の広告在庫は検索広告とは別枠。既存の運用のままでは届かない | 回答の引用元として選ばれうる(入札では買えない) |
| コスト構造 | CPC(クリック課金)で変動 | 初期投資は必要だが限界費用は低い |
| 参入障壁 | 低い(予算があれば誰でも) | 高い(専門性・実績・信頼が必要) |
有料広告は「お金で買う可視性」、SEO+AEO+LLMOは「実力で勝ち取る可視性」です。どちらが優れているかではなく、AI検索が普及した先でどちらの比重が大きくなるか、そして自社の流入が今どちらに寄りかかっているかが問題になります。後者は感覚では分かりません。記事の後半でその測り方を扱います。
有料広告の「見えない弱点」を数字で見る
有料広告は即効性のある強力な手段です。ただしAI検索の広がりとともに、構造的な弱点がいくつか顕在化しています。ここでは「よく言われているが実は違うこと」と「データで裏が取れること」を分けて扱います。
「AI検索には広告が無い」は誤り。正しくは「別在庫」
まず訂正から入ります。「ChatGPTやPerplexityに聞いたとき広告は表示されない」という説明は、すでに事実と異なります。
- ChatGPT:OpenAIは2026年1月16日に広告表示の計画を発表し、米国の成人ユーザーを対象にFreeプランと月8ドルのChatGPT Goプランで表示を開始しました。回答の下部に「Sponsored」ラベル付きで表示され、Plus・Pro・Business・Enterpriseは対象外です(SiliconANGLE・2026年1月16日)
- Perplexity:2024年11月に広告プログラムを開始したものの、2026年2月18日に恒久的な撤退を表明しました。「ラベルを付けても、ユーザーがすべてを疑い始めてしまう」というのが理由です(Techloy・2026年2月19日)
- Google AI Overviews:Googleは米国モバイルのAI Overviews内に広告を配信しています(Alphabet 2025年第1四半期決算説明会)
つまり「AI検索には広告がない」のではなく、AI検索の広告在庫は検索広告とは別枠であり、既存のGoogle広告の運用ではそこに届かないというのが正確な言い方です。Perplexityの例が示すとおり、どのAI検索に広告枠があるかは時期によって反転します。「AI検索には広告がない」を前提に組んだ戦略は、半年で前提が崩れる可能性があります。
したがって「月100万円かけてもAI検索経由のユーザーには一切届かない」とも言えません。届かないのは「いま回しているアカウントのまま」の場合であって、AI検索側の在庫に別途出稿する道は存在します。ただし、その在庫は日本ではまだ限定的で、出稿できたとしても回答本文の中に入り込めるわけではない点は変わりません。回答本文の引用元は、依然として買えない枠です。
ゼロクリック検索は、実測で増えている
ここは裏が取れる領域です。SparkToroがSimilarwebのクリックストリームデータをもとに公開した分析によると、2026年1〜4月の米国におけるGoogle検索の68.01%がクリックなしで終わっています。2024年の同数値は60.45%で、2年で7.5ポイント上昇しました(SparkToro・Rand Fishkin・2026年6月8日)。
AI要約の有無で比べた調査もあります。Pew Research Centerが米国成人900人のブラウジングデータ(2025年3月・68,879件のGoogle検索)を分析したところ、AI要約が表示された検索で検索結果のリンクがクリックされたのは8%、表示されなかった検索では15%でした。AI要約の中に並んだ出典リンクがクリックされたのは、わずか1%です(Pew Research Center・2025年7月22日)。
いずれも米国のデータであり、日本の検索行動にそのまま当てはまるとは限りません。日本語圏のAI Overviews表示率は英語圏と異なるため、自社の実数はSearch Consoleで確かめる必要があります。ゼロクリックへの具体的な対処はクエリファンアウトとゼロクリック対策のガイドで扱っています。
「広告は避けられている」は裏が取れなかった
この記事は以前、「ユーザーは広告ラベルの付いた結果を無意識にスキップする傾向が年々強まっている」「リテラシーの高いユーザーほど広告を避ける」と書いていました。この2つを裏づける一次データを見つけられなかったため、主張を取り下げます。もっともらしく聞こえる話ほど、出典を確かめないまま流通します。
むしろ確実なのは逆側の事実です。Alphabetの2025年第1四半期決算説明会で、Google最高ビジネス責任者のPhilipp Schindlerは「AI Overviews全体で、引き続きおおむね同水準の収益化(monetization at approximately the same rate)が見られている」と述べています(Alphabet 2025年Q1決算説明会トランスクリプト)。広告が急速に効かなくなっている、という単純な話ではありません。
SEO+AEO+LLMOが持つ「本物」の力
AI時代に価値が高まるのは、実際の経験と専門性に裏打ちされた情報です。AIが大量のコンテンツを生成できる時代だからこそ、「誰が、何をやって、何を言っているか」が問われます。
これはGoogleのE-E-A-T(Experience・Expertise・Authoritativeness・Trustworthiness=経験・専門性・権威性・信頼性)の考え方と重なります。ただしここで一つ注記が要ります。Google検索セントラルの公式ドキュメントには、「E-E-A-Tそれ自体は特定のランキング要因ではない(While E-E-A-T itself isn’t a specific ranking factor)」と明記されています。同時に「良いE-E-A-Tを持つコンテンツを識別できる複数の要素の組み合わせを使うことは有用だ」とも書かれています(Google検索セントラル「Creating helpful, reliable, people-first content」)。
つまりE-E-A-Tは、上げれば順位が上がるスイッチではありません。Googleが「良いコンテンツとは何か」を説明するための枠組みであり、実際のランキングはそれを識別しようとする複数の要素で決まります。この区別を曖昧にしたまま「E-E-A-T対策」を売り込む言説は疑ってかかるべきです。E-E-A-Tの実装レベルの話はWeb制作におけるE-E-A-Tの記事にまとめています。
お金では買えないもの
- 経験(Experience):実際に手を動かした人だけが書ける具体的な知見
- 専門性(Expertise):長年の実務で培われた判断力と深い理解
- 権威性(Authoritativeness):業界内での認知と他者からの言及
- 信頼性(Trustworthiness):一貫した情報発信と実績の積み重ね
広告費はいくらでも積めますが、この4つは一朝一夕では作れません。筆者の場合、営業・事業運営で20年以上のキャリアを積んだうえでマーケティングと実装をつないでいますが、その年数そのものが価値なのではなく、その間に自分で試して失敗した具体例を書けることが価値になります。AIが生成できないのは経歴の長さではなく、経歴の中で起きた個別の出来事です。
Googleのジレンマ ― 広告収益とAI回答
Googleは矛盾した2つの目標を同時に追いかけています。
- AI検索で最高の回答を提供したい(ユーザー体験の向上)
- 広告収入を維持・拡大したい(ビジネスモデルの維持)
広告依存度は「約80%」ではなく73.2%
「広告はGoogleの売上の約80%」という数字がよく引用されます。この記事も以前そう書いていましたが、直近3年のどの年度でも成立しません。米SEC(証券取引委員会)に提出されたAlphabetのForm 10-K原文で確かめると、次のとおりです。
| 年度 | Google advertising | Total revenues | 広告比率 |
|---|---|---|---|
| 2023年 | 2,378.55億ドル | 3,073.94億ドル | 77.4% |
| 2024年 | 2,645.90億ドル | 3,500.18億ドル | 75.6% |
| 2025年 | 2,946.91億ドル | 4,028.36億ドル | 73.2% |
出典はAlphabet Form 10-K(2025年12月期・SEC EDGAR)のRevenues by type表です。広告比率はむしろ年々下がっています。Google Cloudが2年で433億ドルから587億ドルへ伸びたことで、相対的に広告の比重が薄まったためです。「Googleは広告に約8割依存している」という前提で書かれた分析は、数字の面ですでに古くなっています。
「AIが進化すれば広告は死ぬ」もGoogleの公表と逆
この記事は以前、「AI検索が進化するほど、ユーザーは広告をクリックしなくなります」と書いていました。これもGoogle自身の公表と逆です。前述のとおりSchindlerは、AI Overviews面の広告が従来検索とおおむね同水準で収益化していると繰り返し述べています。
ではSparkToroやPewの数字と矛盾するのでしょうか。しません。両者は別の指標を語っています。Googleが語っているのは「AI Overviews面に置いた広告の収益率」であり、SparkToroやPewが測っているのは「ユーザーが外部サイトのリンクをクリックする率」です。前者は横ばい、後者は減少——この2つは同時に成り立ちます。
そしてこの「同時に成り立つ」という点こそが、サイト運営者にとっての本質です。Googleの収益は守られ、サイト運営者へのクリックだけが減っていく。Googleの利益とサイト運営者の利益は、もはや自動的には一致しません。だからこそ、Googleの外側——ChatGPTやPerplexityの回答に引用される経路を自前で持つことの価値が上がります。その具体策はSEO・AEO・GEOの投資配分を設計する記事で扱っています。
実務者が今やるべきこと
有料広告を全否定するわけではありません。新規サービスの認知獲得やキャンペーンでは広告が明確に有効です。広告用LPとSEO用ページの設計を分ける考え方も併せて検討する価値があります。そのうえで、中長期の集客基盤としてはSEO+AEO+LLMOへの投資が欠かせません。
SEOの土台を固める
技術SEO(サイト速度、構造化データ、セマンティックHTML)を整備します。AIに正しく読まれる前提として、まず機械可読であることが要ります。現状の把握にはDirebase(ディレベース)の無料チェックが使えます。
AIに選ばれるコンテンツを作る(AEO)
FAQ構造化データの実装、結論ファーストの構成、質問と回答の明確な対応で「回答として選ばれる」形に整えます。AI要約は記事上部から抽出されやすいため、冒頭に検索意図への直接回答を置くことが効きます。具体的な手順はAI検索時代のSEO対策入門にまとめています。
LLMに認識される仕組みを作る(LLMO)
JSON-LD構造化データの充実、著者情報の明示、エンティティ(社名・サービス名・著者名)の表記統一を進めます。ここでllms.txtについては注記が必要です。GoogleのJohn Muellerは2025年6月17日に「FWIW no AI system currently uses llms.txt.(参考までに、現時点でllms.txtを使っているAIシステムは無い)」と投稿しています(Search Engine Roundtable・2025年6月18日)。
したがって「llms.txtを置けばAIがサイトを正確に理解する」とは書けません。設置コストが低いので試す価値はあるものの、効果が実証された施策ではなく、優先順位は構造化データや著者情報より下だと考えるのが妥当です。この点の詳細はllms.txtとAI検索の記事とAI検索の引用を取りにいく記事で扱っています。
「本物の情報」を発信し続ける
実務経験に基づく一次情報、独自の視点、具体的な事例を発信し続けます。AIが生成できない「経験に裏打ちされた情報」こそが、広告費では買えない最大の武器です。逆に言えば、どこかで読んだ話を言い換えただけの記事は、AIが最も得意とする領域で正面からぶつかることになります。
その主張、自分のサイトで確かめる3つの計測
ここまでの話は「そうかもしれない」で終わらせるとただの意見です。自分のサイトがすでにAI検索に選ばれているのか、そして流入が広告に依存していないかは、いま持っているツールだけで測れます。以下の3つはいずれも所要10〜30分で、合否がはっきり出ます。
検証1|自社がAI検索に引用されているかを数える
ChatGPT・Perplexity・Google AI Modeの3つで、「〈社名〉とは」(指名クエリ)と「〈主力サービスのカテゴリ語〉 おすすめ」(非指名クエリ)を各3回ずつ投げます。そのうえで、回答の出典欄に自社ドメインが並ぶ回数を数えます。
| 判定 | 指名クエリ | 非指名クエリ |
|---|---|---|
| 合格 | 3回中3回、出典に自社ドメインが出る | 3回中1回以上出る |
| 要改善 | 3回中1〜2回 | 3回とも出ない |
| 不合格 | 1回も出ない(=AIが自社を認識していない) | — |
ハマりどころ:ログイン状態や会話履歴(メモリ機能)で結果が変わります。必ず一時チャット/履歴オフの新規セッションで実施してください。同じアカウントで連続質問すると直前の回答に引きずられ、実力より甘い結果が出ます。
検証2|流入のうち「指名検索でない分」が何割か
Search Consoleの「検索結果」レポートで期間を過去3か月にし、次の3ステップで計算します。
- フィルタなしの合計クリック数を控える(これをBとする)
- クエリフィルタで「カスタム(正規表現)→ 一致」を選び、社名・ブランド名・サービス名を入れたときのクリック数を控える(これをAとする)
- 非指名比率 =(B − A)÷ B を計算する
| 非指名比率 | 読み取り |
|---|---|
| 70%以上 | 合格。コンテンツで新規の人に見つけられている |
| 50〜70% | 中間。既存の認知に半分ぶら下がっている |
| 50%未満 | 不合格。流入の大半が「もう自社を知っている人」。広告や外部露出を止めた瞬間に細る構造 |
ハマりどころ:社名が一般名詞に近いサイトでは、部分一致の語を入れると非指名分まで巻き込んで比率が実際より低く出ます。表記ゆれ(英字・カナ・スペース有無)は入れ、一般名詞は入れないでください。Search ConsoleとGA4を突き合わせる手順は3つのツールでSEOのPDCAを回す記事にまとめています。
検証3|広告を止めたとき流入が何%残るか
GA4の「探索」でチャネル別セッションを出し、広告停止の前後4週間を比較します。見るのは Organic Search + Direct + Referral の合計です。
| 停止前を100としたときの残存 | 読み取り |
|---|---|
| 90%以上 | 合格。広告は上乗せであって土台ではない |
| 70〜90% | 中間。広告が間接的に指名検索を押し上げている |
| 70%未満 | 不合格。広告が流入の土台になっている |
ハマりどころ:季節変動と取り違えないことです。必ず前年同月比を並べて確認してください。BtoBなら年末年始やお盆、BtoCなら商戦期で、広告と無関係に3割動くことがあります。
この3つで不合格が出たとしても、この記事ではそこで止めます。どの数字が不合格だったかが分かれば、次に何へ投資するかは自分で決められるからです。検証1が不合格ならAIへの認識づくり、検証2が不合格ならコンテンツの間口、検証3が不合格なら広告依存の解消——診断さえ出れば、処方は自ずと絞れます。
まとめ:真贋が問われる時代
AI検索時代の集客は、「いくら払えるか」だけでは決まらなくなっていきます。買える枠と買えない枠が分かれ、買えない枠のほうが年々大きくなっているからです。
- AI検索にも広告はある。ただし在庫は検索広告と別枠で、既存の運用のままでは届かない
- ゼロクリックは実測で増えている(米国のGoogle検索は2026年1〜4月で68.01%)
- Googleは「AI Overviews面の広告は同水準で収益化している」と公表しており、広告が効かなくなったわけではない。減っているのはサイト運営者へのクリック
- 広告はAlphabet売上の73.2%(2025年度)。「約80%」はもう正しくない
- E-E-A-Tはランキング要因そのものではないが、良いコンテンツを識別する枠組みとして機能している
- 自社の立ち位置は、AI引用回数・非指名比率・広告停止時の残存率の3つで測れる
真贋を見極められる人が、真贋が問われる時代に勝つ。そしてその第一歩は、他人の主張を鵜呑みにせず、出典と自分の数字で確かめることです。この記事自体、以前は出典が1本もありませんでした。「本物」を語る記事が出典を持たないのは自己矛盾なので、全面的に書き直しています。
よくある質問
Q. AI検索に広告は本当に無いのですか?
ありません、というのは誤りです。OpenAIは2026年1月16日に広告表示を発表し、米国の成人ユーザー向けにChatGPTのFreeプランとGoプランで表示を始めました。GoogleもAI Overviews内に広告を配信しています。一方でPerplexityは2024年11月に始めた広告を2026年2月に恒久停止しており、どのAI検索に広告枠があるかは時期によって変わります。ただし共通しているのは、これらの広告在庫が既存の検索広告アカウントとは別枠であり、回答本文そのものを買うことはできないという点です。
Q. 有料広告とSEOはどちらが費用対効果が高いですか?
一般論として断定はできません。業種、顧客生涯価値(LTV)、商材単価、想定検索ボリュームによって逆転するためです。単価が高く検討期間の長いBtoBでは広告のROIが長く保たれる一方、単価が低く指名検索の少ない領域ではコンテンツの積み上げのほうが早く効くこともあります。判断は自社データで行うべきで、本文で紹介した「広告を止めたとき流入が何%残るか」の計測が最も実務的な出発点になります。
Q. AI検索時代に広告は不要になりますか?
不要にはなりません。新規サービスの認知獲得、期間限定キャンペーン、リターゲティングなど、広告が有効な場面は引き続き存在します。Alphabetの決算資料でも広告売上は2023年から2025年にかけて増え続けており、市場そのものが縮んでいるわけではありません。ただし広告だけに依存する集客モデルは、AI検索側の在庫の変動に振り回されやすくなっています。SEO+AEO+LLMOとの併用が現実的です。
Q. GoogleがGEOを重視し始めた根拠は何ですか?
Google Careersで公開された「GEO Partner Manager, Performance Solutions, Large Customer Sales」の求人です。ただし読み方には注意が必要で、この職はGoogle Adsの大口広告主営業組織に所属しており、Google検索側の見解ではありません。実際、Google SearchのGary Illyesは2025年7月にAI Overviews向けの特別な最適化は不要で通常のSEOで十分だと述べており、両者の立場は対照的です。「Googleが脅威と認識している」と公式に述べた資料は確認できていません。
Q. E-E-A-Tを高めれば検索順位は上がりますか?
直接は上がりません。Google検索セントラルの公式ドキュメントには「E-E-A-Tそれ自体は特定のランキング要因ではない」と明記されています。ただし同じ文書には、良いE-E-A-Tを持つコンテンツを識別できる複数の要素の組み合わせを使うことは有用であり、健康や経済的安定に関わるYMYLトピックではとくに重視されるとも書かれています。E-E-A-Tは順位を上げるスイッチではなく、Googleが「良いコンテンツとは何か」を説明するための枠組みだと理解するのが正確です。
Q. E-E-A-Tを高めるには何から始めればいいですか?
まず著者情報を充実させることから始めます。実名、経歴、実績を明記し、Person構造化データで機械可読にします。次に、実務経験に基づく一次情報を発信し、外部サイトからの言及を増やしていきます。並行して、記事内の数値や主張に一次ソースのリンクを付ける習慣をつけると、読者にもAIにも根拠が伝わります。技術的な土台が整っていることが前提なので、まずは自サイトのSEO診断から着手するのが効率的です。
Q. llms.txtは置いたほうがいいですか?
置いても損はありませんが、効果を期待して優先順位を上げるべきではありません。GoogleのJohn Muellerは2025年6月に「現時点でllms.txtを使っているAIシステムは無い」と投稿しており、サーバーログを見れば明らかだとも述べています。その後も広く採用されたという公表はありません。設置コストが低いため試す価値はありますが、限られた工数を割くならJSON-LD構造化データの整備、著者情報の明示、冒頭の直接回答の設置のほうが先です。
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