「QRコード」表記の商標ルール|®だけでは足りない・登録商標文の正しい書き方


「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。Webサイトや印刷物でこの名称を使う場合は、®マークを付けるだけでは足りず、登録商標文の掲載が求められます。逆に言えば、正しい一文を載せれば利用の事前手続きは不要です。

QRコードは今やあらゆるサイト・チラシ・パッケージに載っていますが、「QRコード」という名称が商標であることを意識して表記している制作物は多くありません。「®を付けておけば大丈夫」「フッターに1回書けばサイト全体をカバーできる」——どちらもよくある誤解です。

この記事では、権利者であるデンソーウェーブの公式FAQを直接確認し、そのままコピペできる正しい登録商標文(和文・英文)と、掲載する場所のルールを整理します。Web制作者・印刷物のデザイナー・EC運営者に共通で関わる内容です。


結論|登録商標文を載せれば利用手続きは不要

デンソーウェーブの公式FAQは、「QRコード」という名称の利用条件を明快に示しています。登録商標文を掲載すれば、名称の利用にあたって事前の許可申請や手続きは不要です。「商標だから使うには許可がいるのでは」という不安への公式の答えがこれです。

やること要否
「QRコード」の名称を使う際の事前申請不要(登録商標文の掲載が条件)
登録商標文の掲載必要(名称を使った画面・印刷物ごと)
®マークのみの表記不十分(商標文の代わりにならない)

「公式の条件に従えば自由に使える」という構図は、ストアバッジやSNSロゴの掲載ルールと共通です。ブランド資産の扱い全般はSNSロゴをホームページに掲載する前に必ず確認すべきことでも整理しています。


「QRコード」は登録商標|一般名称ではない

QRコードは1994年にデンソー(現デンソーウェーブ)が開発した二次元コードで、「QRコード」「QR Code」の名称は同社の登録商標です。日本国内だけでなく、「QR Code」は米国をはじめ海外でも商標登録されています

あまりに普及したため一般名称のように感じられますが、法的には商標です。だからこそ権利者は「名称を使うなら、商標であることを明示してほしい」という条件を置いています。その明示の方法が、次のセクションの登録商標文です。規定の一次ソースはデンソーウェーブの商標FAQにまとまっています。


正しい登録商標文|和文・英文のコピペ用テキスト

公式FAQが示す文言は次のとおりです。社名を含めて、この形のまま使ってください。

QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です

デンソーウェーブ「登録商標の記載例(和文)」

QR Code is a registered trademark of DENSO WAVE INCORPORATED in Japan and in other countries.

デンソーウェーブ「登録商標の記載例(英文)」

ポイントは社名「株式会社デンソーウェーブ」まで含めて書くことです。「QRコードは登録商標です」だけでは誰の商標かが示せず、記載例の形を満たしません。フッターや注釈欄にこの一文を入れるのが実装のスタンダードです。


®マークだけでは足りない理由

「QRコード®」と®を付ければ商標文の代わりになる——この理解は誤りです。公式FAQは「名称にRマークを追加するだけでよいか」という質問に対して、登録商標であることを明示するために登録商標文の掲載をお願いしていると回答しています。つまり®の有無にかかわらず、求められているのは「文」の掲載です。

®を付けること自体は禁止されていませんが、®は商標文の省略チケットにはならない——ここを取り違えると、®だけ付けて要件未達という中途半端な状態になります。


どこに載せるか|「画面・印刷物ごと」が単位

掲載する場所にもルールがあります。公式FAQによると、登録商標文は「QRコード」の名称を利用した画面・印刷物ごとに掲載します。「コーポレートサイトのフッターに1回書いたから、別のLPやチラシは省略してよい」とはなりません。

制作物商標文の扱い
「QRコード」と書いたWebページそのページ(画面)に掲載
「QRコード」と書いたチラシ・パンフレットその印刷物に掲載
名称を使っていない制作物(コード画像のみ等)商標文の要件は「名称を使った場合」が対象

Web実装での現実解は、サイト共通フッターに商標文を入れておくことです。全ページ(=全画面)に自動で載るため、ページ単位の入れ忘れを構造的に防げます。


書体・サイズのルール|制限はない

商標文の書体・文字サイズに公式の制限はありません(読みやすい書体・サイズが推奨されています)。注釈として小さめに載せることは問題ありませんが、判読できないほど小さくしては明示の意味がなくなります。フッターの他の注記と同じ扱いで十分です。


英語ページ・多言語サイトでの書き方

英語ページでは前述の英文(QR Code is a registered trademark of DENSO WAVE INCORPORATED in Japan and in other countries.)を使います。では英語以外の言語のページはどうか。公式FAQは、英語以外を母語とする国・地域でも「QR Code」の名称はそのまま使い、現地語に置き換える必要はないとしています。

多言語サイトを構築する場合は、日本語ページに和文、それ以外の言語ページに英文の商標文を置く構成が実務的です。名称部分の翻訳は不要という点だけ押さえておけば迷いません。


よくある誤解パターン

よくある理解判定正しい理解
「QRコード®」と®を付ければOK誤り®だけでは不十分。登録商標文の掲載が必要
商標だから使用許可の申請が必要誤り登録商標文を載せれば利用手続きは不要
サイトのどこかに1回書けば全体をカバー誤り名称を使った画面・印刷物ごとに掲載
「QRコードは登録商標です」と書けばよい不正確「株式会社デンソーウェーブの」まで含めた記載例の形で書く
英語圏以外では名称を現地語に訳す誤り「QR Code」のまま使う(置き換え不要)

いずれも「知っていれば1分で正せる」誤解です。アプリ紹介ページなどでQRコードとストアバッジを併載する場面も多いので、App Store・Google Playバッジの掲載ルールもあわせて確認しておくと、ページ全体を規約準拠にできます。


よくある質問

Q. 「QRコード」という言葉を使うたびに許可を取る必要がありますか?

不要です。デンソーウェーブの公式FAQは、登録商標文を掲載すれば名称の利用手続きは不要としています。必要なのは許可申請ではなく、「QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です」という一文を、名称を使った画面・印刷物ごとに載せることです。

Q. ®マークを付ければ登録商標文は省略できますか?

省略できません。公式FAQは「Rマークの追加だけでよいか」という質問に対し、登録商標であることを明示するために登録商標文の掲載を求めると回答しています。®を付けること自体は問題ありませんが、文の掲載義務の代わりにはなりません。

Q. 登録商標文はサイト全体で1回書けば足りますか?

足りません。掲載の単位は「QRコード」の名称を利用した画面・印刷物ごとです。Webサイトなら名称を使った各ページに載せる必要があるため、サイト共通フッターに商標文を組み込んで全ページに自動表示させるのが実務的な解決策です。

Q. 商標文の文字サイズや書体に決まりはありますか?

ありません。公式FAQは書体・文字サイズの制限を設けておらず、読みやすい書体・サイズを推奨しているのみです。フッターの注記と同程度の扱いで問題ありませんが、判読できない大きさまで小さくするのは明示の趣旨に反します。

Q. 英語ページではどのように書けばいいですか?

公式の英文記載例「QR Code is a registered trademark of DENSO WAVE INCORPORATED in Japan and in other countries.」をそのまま使います。「QR Code」は米国でも商標登録されており、英語以外の言語圏でも名称は現地語に置き換えず「QR Code」のまま使用します。

Q. コード画像を載せるだけで「QRコード」と書かない場合も商標文は必要ですか?

公式FAQが商標文の掲載を求めているのは「QRコード」という名称を利用する場合です。名称を使わずコード画像のみを掲載するケースはこの要件の対象外と読めますが、実務ではコードの近くに「QRコードを読み取ってください」等の説明を添えることが多く、その時点で名称の利用にあたります。迷ったら商標文を入れておくのが安全です。


まとめ

「QRコード」の商標表記ルールは、覚えることが少ない代わりに誤解が多い領域です。①名称は登録商標。②使うなら「QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です」の一文を、名称を使った画面・印刷物ごとに載せる。③それさえ守れば利用手続きは不要。④®だけでは足りない。——この4点がすべてです。

実装はサイト共通フッターへの一文追加で完了します。コストほぼゼロで規約準拠になる数少ない施策なので、QRコードを扱うサイト・印刷物では最初から組み込んでおきましょう。

※本記事は2026年7月時点のデンソーウェーブ公式FAQ(商標に関するよくあるご質問)の記載に基づいています。規定は変更されることがあるため、制作前に必ず公式の最新情報を確認してください。