CodexでBlenderを動かしAI動画に|2枚をMiniMax H3へ


Codex(ChatGPT)でBlenderを動かしてAI動画を作るとは、ChatGPTのアカウントで使えるCodex CLIをBlender公式のMCPにつなぎ、日本語の指示で3Dのシーンを組んで、動画の始まりと終わりの2枚を書き出し、その2枚をMiniMax H3のキーフレームに入れて間をつながせる方法です。キャラクターの形とカメラの角度を3Dで先に決めておくので、言葉だけで作るより形が崩れにくくなります。

ChatGPTとBlenderの連携を調べると、MCPのつなぎ方や、言葉で立体を作る例はたくさん見つかります。ただ、作った3Dを動画にするところまでつなげた例はほとんどありません。一方で、AI動画では「顔や形が途中で変わる」という悩みがよく出ます。

この記事では、2026年11月7日に手元のMacで実際に作った作例をもとに、Codex CLIのつなぎ方、Blenderで2枚を書き出す指示、DomoAIのMiniMax H3での動画化、言葉だけで作った動画との比較までを順に説明します。使った版はBlender 5.2.2 LTS、Blender公式MCPのアドオン1.0.3、Codex CLI 0.167.0です。


ChatGPTからBlenderを動かす3つの方法

ChatGPTからBlenderを動かす方法は、大きく3つあります。どれもChatGPTがBlenderのPythonのコードを書く点は同じで、違いは「そのコードを誰がBlenderで動かすか」です。

方法コードを動かすのは向いている人
ChatGPTにコードを書かせて、Blenderのスクリプトの画面に貼る自分(貼り付けて実行)まず試したい人。設定は要らないが、直すたびに貼り直す
Codex CLI+Blender公式のMCPCodex(MCP経由で直接)手元のBlenderを言葉で何度も直したい人。この記事の方法
ChatGPTの画面(Web・デスクトップ)+MCPのコネクタChatGPT(コネクタ経由)画面のチャットで使いたい人。開発者向けの設定が要り、プランや版で手順が変わる

この記事では、手元で動きを確かめられた2つ目のCodex CLIで進めます。Codex CLIはOpenAIが出しているターミナル用のAIエージェントで、ChatGPTのアカウントでログインして使えます。Claudeから同じBlenderのMCPを動かす方法は、Claude CodeでBlenderを動かしWebに載せる記事で説明しています。


作例:Blenderの2枚から作った動画と、言葉だけで作った動画

手順の前に、できあがった結果を見てください。同じロボット・同じ動きを、①Blenderで書き出した2枚をキーフレームにした版と、②言葉だけで書いた版の2通りで、どちらもMiniMax H3で5秒作りました。音は入れていません。

Blenderの2枚をキーフレームにしてMiniMax H3で作った5秒の動画(1376×768・音なし)

最初のコマはstart.pngと、最後のコマはend.pngとほぼ同じ構図になりました。途中のコマでも、四角い顔の画面・2つの目・胸のランプ・細い腕の形は最後まで変わらず、右腕を上げながらカメラが右へ回り込んでいます。出てきた動画は1376×768で、入れた1280×720よりわずかに横長のため、少し寄って見えます。

同じロボットと動きを言葉だけで書き、画像を入れずにMiniMax H3で作った5秒の動画

言葉だけで作ったロボットは、動画の中では崩れていませんが、こちらが決めた見た目とは別のロボットになりました。頭と胴が1つの丸い形になり、頭にアンテナが付き、目は光る青で、手は大きな丸い形です。「胸から上」と書いた構図も全身が映る構図になり、カメラはほぼ正面のまま、背景の窓が少し見えてくる程度でした。

見たところキーフレーム版(Blenderの2枚)言葉だけ版
ロボットの形Blenderで作った形のまま(四角い顔の画面・頭と胴が分かれている)別の形(丸い一体の体・アンテナ付き)
構図胸から上で、startからendへ全身が映る
カメラの回り込み右へ回り込み、endの角度で止まるほぼ正面のまま
動画の中での形の変化なしなし
かかったクレジット6060

3Dで形を決めておくと、動画のAIが勝手に見た目を変える余地が小さくなります。ここから先で、この2枚をCodexとBlenderでどう作ったかを順に説明します。


Codex CLIをBlender公式のMCPにつなぐ

Blender公式のMCP(Blender Lab)は、AIとBlenderをつなぐための小さなサーバーです。Blenderに入れるアドオンと、AIの側で動かすサーバーの2つで動きます(Blender公式のMCP Serverのページ)。

用意するもの

もの今回使った版メモ
Blender5.2.2 LTS公式は5.1以上が必要としている
Blender MCPのアドオン1.0.3公式のページからBlenderにドラッグして入れる(リポジトリの追加と本体で2回)
Codex CLI0.167.0npmで入れる。ChatGPTのアカウントでログインする
uv(uvx)—MCPのサーバーを取り寄せて動かすのに使う

つなぐ手順

  1. Blenderにアドオンを入れて有効にする。Blenderを起動すると、アドオンが手元の9876番のポートで待ち受けを始める
  2. Codex CLIを入れて、ChatGPTのアカウントでログインする
  3. CodexにBlenderのMCPを登録し、一覧に出るかを確かめる
npm i -g @openai/codex
codex login
codex mcp add blender -- uvx --from 'git+https://projects.blender.org/lab/blender_mcp.git@v1.0.3#subdirectory=mcp' blender-mcp
codex mcp list

codex login はブラウザでログインが終わるまでターミナルで待ちます。途中で止めると、ブラウザでログインしてもCodexに届きません。codex login status で「Logged in using ChatGPT」と出れば準備ができています。

Blenderを動かす許可を出す

そのまま codex exec(会話をせずに1回で頼む使い方)で頼むと、シーンを読むところまでは進みますが、Blenderでコードを動かす段で「MCP tool call requires approval」と出て止まりました。MCPの道具を使う前に人の承認を求める決まりになっているためです。

今回は、BlenderのMCPの道具だけを自動で許可する設定 mcp_servers.blender.default_tools_approval_mode を、実行するときにだけ付けました。入れられる値は auto・prompt・writes・approve の4つです。

codex exec -c 'mcp_servers.blender.default_tools_approval_mode="approve"' \
  -c approval_policy='"never"' -s workspace-write --skip-git-repo-check \
  "$(cat prompt1.txt)" < /dev/null

公式のページには、MCPのサーバーはAIが書いたコードを守りなしでBlenderで動かすため、データが消えたり外に送られたりするおそれがあると書かれています。仮想マシンか、大事な情報の無い環境で使うのが勧められています。自動で許可するのは、大事なファイルの無い環境(仮想マシンや作業専用のユーザー)で使うときだけにし、こまめに保存してください。Codexの -s workspace-write が縛るのはCodex自身のコマンドだけで、MCPを通してBlenderの中で動くコードは縛れません。


Blenderで始まりと終わりの2枚を書き出す

Codexに頼むのは「シーンを作る」「カメラを2台置く」「2枚を書き出す」の3つです。動画の始まり(start)と終わり(end)で、キャラクターの姿勢とカメラの位置を変えておきます。実際に送った指示は次のとおりです。

Blender MCPを使って、いま開いているBlenderに次のシーンを作ってください。

- 机の上に立つ、手のひらサイズの丸いロボットのキャラクター(白い樹脂の胴体、頭は少し大きめ、黒い画面の顔に水色の丸い目が2つ、細い腕が2本、短い脚)
- 机は明るい木目、背景はぼかしたグレーの壁。やわらかい窓の光が左から入る
- カメラ1「start」: キャラクターを正面やや右から、胸から上が入る構図(焦点距離50mm)
- カメラ2「end」: start から右へ約60度回り込んだ位置。キャラクターは右腕を頭の高さまで上げて手を振るポーズ(腕のボーンかオブジェクトの回転で)
- start のフレームでは腕は下ろしたまま、end のフレームでは上げたポーズにする(フレーム1とフレーム2にキーを打つ)
- Eevee で 1280x720 の PNG を2枚書き出す。出力先: ./start.png(フレーム1・カメラstart)と ./end.png(フレーム2・カメラend)。./ は作業フォルダの絶対パス
- 終わったら .blend を ./robot.blend に保存し、作ったオブジェクトの一覧を短く報告する

Codexは最初にシーンの中身を読み、元のシーンを残したまま新しいシーンを作りました。胴体・頭・顔の画面・目・腕・脚・机・壁・照明3灯・カメラ2台など29個の部品を組み、右腕の回転にフレーム1と2のキーを打って、1280×720のPNGを2枚書き出しています。この1回で使ったトークンは約3万3,000でした。

1回目で直したところ

1回目の2枚は、startの顔のピントが少し甘く、endはカメラが回り込みすぎて顔がほとんど見えませんでした。動画で顔がずれないかを確かめたいので、言葉で直しを頼みました。

いま開いているBlenderの robot.blend のシーンを、Blender MCPで次のとおり直してください。

- 2枚とも、ピントをロボットの顔(黒い画面)に合わせる。背景のぼけは残す
- カメラ「end」は回り込みすぎて顔が見えないので、start から右へ約35度の位置に戻し、顔の画面と両目がはっきり見える斜め前の構図にする。上げた右腕も画面に入れる
- 直したら、前と同じ設定で ./start.png と ./end.png を上書きで書き出し、robot.blend を保存する

直した後の2枚がこちらです。2枚とも顔にピントが合い、endでは両目と上げた右腕が見える斜め前の構図になりました。

Codexで作ったロボットのシーン。左は正面から胸より上を写したstart、右は右へ回り込み右腕を頭の高さまで上げたend
Codexに作らせて書き出した2枚。左がstart(フレーム1)、右がend(フレーム2)

ここで決めたのは、キャラクターの形・色・顔の位置・カメラの角度・光の向きです。動画のAIに任せるのは、2枚の間の動きだけになります。


MiniMax H3のキーフレームで動画にする

書き出した2枚は、DomoAIの「Frames to Video」でMiniMax H3を選び、1枚目を始まり、2枚目を終わりに入れます。Frames to VideoでMiniMax H3に入れられる画像は2枚で、長さは4〜15秒、画質は768Pか2Kです(2026年11月7日にDomoAIのMCPで確認)。

項目今回の設定
機能・モデルFrames to Video・MiniMax H3
入れた画像start.png → end.png(1280×720)
長さ・画質5秒・768P・音なし
かかったクレジット60

指示文には、2枚の間で起きる動きと、変わってほしくないものを書きました。

A small white robot standing on a wooden desk slowly raises its right arm and waves, while the camera smoothly orbits about 35 degrees to the right. The robot's black screen face and two light-blue eyes stay the same shape. Soft window light from the left, shallow depth of field.

比べるために作った言葉だけ版は、DomoAIのOmni Referenceで画像を入れずに、次の指示文で作りました。長さ・画質・クレジットはキーフレーム版と同じです。

A palm-sized round white plastic robot with a slightly large head, a black screen face with two round light-blue eyes, thin arms and short legs, standing on a light wooden desk in front of a blurred gray wall. Soft window light from the left. Starting from a front view framed from the chest up, the robot slowly raises its right arm to head height and waves, while the camera smoothly orbits about 35 degrees to the right. Shallow depth of field.

MiniMax H3そのものの画風やキャラクターの保ち方は、MiniMax H3の作例検証で4つの画風を並べて確かめています。

なお、AI動画の前にプリビズを作る記事は、カメラの動きを参照動画にしてSeedanceに渡す方法です。この記事の方法は、動きではなく始まりと終わりの絵を3Dで固めて渡す点が違います。


つまずいた点と注意すること

今回の作業で実際につまずいた点と、その直し方をまとめます。

起きたこと原因直し方
codex exec が「Reading additional input from stdin…」と出たまま進まない標準入力の続きを待っていたコマンドの最後に < /dev/null を付ける
ログイン済みと出るのに401で止まる以前のログインの期限が切れていたcodex logout のあと codex login をやり直す
「MCP tool call requires approval」で止まるMCPの道具を使う前の承認が要るBlenderのMCPだけに default_tools_approval_mode="approve" を付ける
endで顔が見えない「約60度回り込む」と頼み、角度が大きすぎた角度を約35度にして、顔が見える構図と書き足す
  • Blender公式のMCPは、AIが書いたコードを守りなしで動かす。大事なファイルのある環境では使わない
  • BlenderのMCPのアドオンは9876番のポートで待ち受ける。同じポートを使うほかのMCPと同時に動かさない
  • 動画にするときの2枚は、同じシーンから書き出すと色や光がそろい、つなぎが自然になる
  • DomoAIは作るたびにクレジットを使う。今回は5秒・768Pで1本60クレジットだった

よくある質問

CodexとBlenderでAI動画を作るときに、よくある質問をまとめました。

Q. ChatGPTの無料プランでもCodexでBlenderを動かせますか?

Codex CLIはChatGPTのアカウントでログインして使います。使えるプランや回数の上限は変わることがあるので、OpenAIの最新の案内を確かめてください。この記事の作業は有料のアカウントで行いました。

Q. Codexの代わりにClaude Codeでも同じことができますか?

できます。Blender公式のMCPは決まった仕様のMCPのサーバーなので、Claude CodeやほかのAIクライアントからもつなげます。Claudeからの手順は関連記事のBlenderとglbの記事で説明しています。

Q. Blenderを使ったことがなくても作れますか?

シーンづくりはCodexが行うので、Blenderの操作を覚えていなくても2枚までは書き出せます。ただ、構図や形を直したいときに「どこをどう変えるか」を言葉で伝える必要があるため、カメラ・焦点距離・ピントといった言葉を知っていると早く進みます。

Q. キーフレームの画像は2枚より多く入れられますか?

DomoAIのFrames to Videoでは、MiniMax H3に入れられる画像は2枚でした(2026年11月7日に確認)。Seedance 2.0も2枚・4〜15秒で、選べる画質が違います。3枚以上を入れられるのはDomoAI 2.4.1(2〜8枚・1〜8秒)です。

Q. キャラクターの顔が動画の途中で変わるのを防げますか?

今回の作例では、Blenderで作った2枚をキーフレームにすると、顔の画面と目の形は5秒の間ずっと同じでした。顔や形をはっきり決めたいときは、言葉で細かく書くより、始まりと終わりの絵を先に作って入れるほうが確実です。

Q. Blenderで作った絵の質感のまま動画になりますか?

今回の作例では、Blenderで描いた白い樹脂の質感・木目の机・背景のぼけがそのまま動画に残りました。キーフレームの2枚が絵の見た目を決めるので、色や光は書き出す前にBlender側で整えておきます。


まとめ

Codex(ChatGPT)でBlenderを動かしてAI動画を作るときは、3Dで始まりと終わりの2枚を固め、MiniMax H3のキーフレームで間をつながせるのが要点です。

  • Codex CLIはChatGPTのアカウントで使え、Blender公式のMCPに codex mcp add でつなげる
  • MCPの道具は承認が要るので、codex exec で使うときはBlenderのMCPだけを許可する
  • Blenderではキャラクターの形・カメラの角度・光を決め、始まりと終わりの2枚を同じシーンから書き出す
  • 作例では、キーフレーム版は決めた形と構図のまま動き、言葉だけ版は別の見た目のロボットになった

まずは手元の3Dシーンから2枚を書き出し、MiniMax H3のキーフレームでつないでみてください。


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