MiniMax H3の作例検証|キャラを保ったまま画風を変えてMV・CMを作る


MiniMax H3は、画像・動画・音声を参考素材として渡し、その人物や世界観を保ったまま短い動画を作る動画生成モデルです。DomoAIでは「オムニリファレンス」の中から選んで使えます。この記事では、同じキャラクターを実写・アニメ・3DCG・水彩の4つの画風で動かした弾き語りMVと、商品バナーから作ったCM風動画の2本を、実際に作って検証しました。

AI動画でよく困るのが、カットが変わるたびに顔や服が別人になることと、商品名やロゴの文字が崩れることです。MVや広告に使いたくても、どこまでAIに任せられるのかは作ってみないと分かりません。

この記事では、2本の作例を作った手順と設定、うまくいったこと・崩れたこと、AIに任せずに編集で仕上げた部分、実際にかかったクレジットをまとめます。画面の項目名やクレジットの数値は、2026年10月16日にDomoAIの画面で確認したものです。


MiniMax H3とは|DomoAIのオムニリファレンスで使える動画モデル

MiniMax H3は、DomoAIの「オムニリファレンス」で選べる動画生成モデルの1つです。オムニリファレンスは、画像・動画・音声をまとめて参考素材として入れ、1回の生成で動画を作る機能です。初期状態ではSeedance 2.5が選ばれているので、モデル一覧からMiniMax H3に切り替えて使います。

項目今回の画面で確認した内容
入れられる素材画像・動画・音声(最大12件)
比率自動・3:4・4:3・9:16・16:9・1:1
動画の長さスライダーで指定(今回は5秒・8秒・10秒を使用)
解像度768P・2K
オーディオオン・オフ(オンにすると音楽や声も一緒に生成)
消費クレジット(768P)5秒=60・8秒=95・10秒=120

同じ画面でSeedance 2.5を選ぶと、5秒・720Pで160クレジットでした。MiniMax H3は秒数あたりのクレジットが少なく、何本も試す使い方に向いています。DomoAIの料金プランやクレジットの仕組みは、DomoAIの料金とクレジットの解説にまとめています。


作例1:同じキャラを4つの画風で動かした弾き語りMV

同じキャラクターを、実写→アニメ→3DCG→水彩の順に画風を変えながら歌わせた約40秒のMVです。10秒の動画を4本作り、正面を向いたところでつないでいます。

MiniMax H3で作った10秒×4本を、正面のカットで0.3秒のクロスフェードでつないだもの。音は各動画で生成されたものをそのまま使用

背景の屋上と街並みは4本とも実写のままで、キャラクターだけ画風が変わります。4本とも髪色・デニムジャケット・ネックレス・ギターのステッカーが揃っているため、画風が変わっても同じ人物に見えます。

同じギター弾き語りの女性キャラクターを、実写・アニメ・3DCG・水彩の4つの画風で描いた画像を2×2に並べたもの
動画の元にした4枚の画像。左上から実写・アニメ、左下から3DCG・水彩

キャラクター画像の作り方|背景は実写のままキャラだけ画風を変える

画風違いの画像は、最初に実写の基準画像を1枚作り、それを入力にして「背景は変えず、人物だけ描き直す」と指示して作ります。4枚を別々にゼロから作ると、顔や服、背景の位置がずれて、つないだときに別人に見えてしまうためです。

手順

  1. DomoAIの「画像編集」でGPT Image 2.5 Sunburstを選び、16:9・2Kでキャラクターを作る(1枚10クレジット)
  2. できた画像を入力にして、顔の年齢・表情・服などを言葉で直す
  3. モデルをNano Banana Proに替え、リラックスモードで「イラストの要素を残さず実写の写真にする」と指示する
  4. 実写の画像を入力にして、「背景は実写のまま一切変えない。人物とギターだけを○○の画風で描き直す」と3回指示し、アニメ・3DCG・水彩を作る

実際に使った指示文の例です(アニメ調の場合)。

画像1の背景(屋上・手すり・街並み・青空・室外機・植木鉢)は実写の写真のまま一切変えない。人物とギターだけを日本のアニメのセル画調で描き直し、実写の背景にアニメのキャラクターを合成したように見せる。髪型と髪色・服・アクセサリー・ギターのステッカー・ポーズ・表情・画面内の位置と大きさはそのまま。文字やロゴは入れない。

画風の変換はモデルで結果が大きく変わる

最初はGPT Image 2.5 Sunburstで画風を変えようとしましたが、実写にすると顔だけが写真寄りになり、服と背景はイラストのままでした。3DCGは陰影が少し付いただけで、元の絵とほぼ同じでした。水彩だけは、にじみと紙の質感がはっきり出ました。

同じ指示をNano Banana Proで試すと、人物も背景も写真の質感になりました。画風を大きく変えたいときは、モデルを替えて比べるのが近道です。Nano Banana Proはリラックスモードをオンにするとクレジットを使わずに生成できました。そのぶん、待ち時間は長くなります。

顔と表情は言葉で寄せられる

実写にした直後は、顔が幼く見えました。「20代後半に見える、クールで綺麗な大人の女性の顔立ち。頬の丸みを減らし、切れ長で涼しげな目もと」「カメラを見ず、ギターの方へ目線を落として歌っている途中の顔」と書き足すと、服や背景はそのままで、顔と表情だけが変わりました。


MiniMax H3で動画にする手順と設定

画像の「操作」メニューからオムニリファレンスへ送り、モデルをMiniMax H3に替えて、比率・長さ・解像度を決めて生成します。

  1. 画像の下の「操作」から「オムニリファレンス」を選ぶ(画像1として自動で入る)
  2. モデル名をクリックし、一覧からMiniMax H3を選ぶ
  3. 設定ボタンで比率16:9・動画の長さ10秒・解像度768P・オーディオ オンにする
  4. プロンプトに動きとカメラワーク、音楽を書いて生成する(10秒・768Pで120クレジット)

4本とも、次の指示文をベースにしました(画風の部分だけ書き換え)。

画像1の人物が、晴れた春の屋上でアコースティックギターをロックのように激しくかき鳴らしながら歌う。髪が揺れ、体でリズムを取る。カメラは正面から始まり、人物の周りを一定の速さで右回りに360度回り込み、背中側を通って、最後は最初と同じ正面の構図に戻って止まる。人物は最後まで画像1と同じアニメのセル画調で、背景は実写のまま。音楽はアコースティックギターのロック調の弾き語り。

生成を押すとキューに入り、画面には平均待ち時間が16〜18分と表示されました。何本かまとめて投げておくと、待ち時間を有効に使えます。なお、今回の画面ではMiniMax H3にリラックスモードの切り替えはありませんでした。


検証① 画風を変えてもキャラクターは保てたか

4本とも、回転して背中や横顔になっても、髪色・服・アクセサリー・ギターのステッカーは最後まで保たれました。入力画像の見た目を強く引き継ぐので、画風違いでも同じ人物として見られます。

画風保たれたもの変わったもの
実写顔立ち・髪色・デニム・ネックレス横顔のところで顔立ちが少しだけ変わる
アニメセル画調の線と塗り・背中側まで同じ画風特になし
3DCG立体的な顔と肌の質感・植木鉢などの小物背中側で足元に花びらのような粒が描き足された
水彩にじんだ色合い・正面の顔背中側だけ少しアニメ寄りのタッチになった

背景の画像に写っていない屋上の反対側も、街並みとして自然に描き足されました。ただし4本で同じ景色になるわけではないので、背中側でつなぐと景色が切り替わって見えます。


検証② 360度回転の指示で一周したのは一部だけ

「右回りに360度回り込み、背中側を通って正面に戻る」と指示した動画のうち、反対側へ抜けて一周したのは一部だけでした。完成版に使った4本では、一周したのは実写の1本だけです。アニメ・3DCG・水彩の3本と、最初に作った実写は、背中まで回ったあと同じ側を通って正面へ戻る往復の動きになりました。一周した実写は、歌の指示を書き足して作り直した版です。

実写版の動画から0.5秒・3.5秒・6.2秒・8秒・9.9秒のコマを並べたもの。正面から横顔、背中、反対側の横顔を通って正面へ戻っている
一周した実写版のコマ(左から0.5秒・3.5秒・6.2秒・8秒・9.9秒)

同じような指示でも、一周するか往復するかは生成ごとに変わります。背中を向くタイミングも、4秒前後のものもあれば6秒台のものもありました。一周させたいときは、何本か生成して一周したものを選ぶ前提で考えておくと確実です。なお、往復の動きでも最初と最後は正面になるので、正面で画風を切り替えるつなぎには使えます。


検証③ 日本語の歌詞はどこまで歌えるか

プロンプトに日本語の歌詞を書くと、日本語で歌うことはあっても、書いた歌詞どおりには歌いませんでした。4本ともオーディオをオンにし、「女性ボーカルが日本語で『描いた未来は 何色でもいい』とはっきり歌う」のように、パートごとの歌詞を書いています。

  • アニメ・3DCG・水彩の3本は日本語で歌ったが、歌詞は指定した文と一致しなかった
  • 実写の1本は英語で歌った
  • 実写は「英語では歌わない。日本語の発音で歌う」と書き足して作り直した

歌詞の字幕を入れると、歌っている内容と字幕がずれて見えるため、完成版では字幕を入れていません。歌詞まで指定どおりにしたい場合は、先に歌入りの音声を用意し、参考素材として入れる方法を試すのが現実的です。日本語の発話がうまくいかない傾向は、AI動画の指示の出し方を6本で検証した記事でも確認しています。


作例2:商品バナーからCM風の動画を作る

架空の化粧品「AQUABASE」のバナー画像から、水しぶきの中でボトルが向き直るCM風の動画を作り、最後に価格やボタンが1行ずつ現れる締めのカットをつなぎました。元のバナーは、AI画像で商品バナーを作った検証で作ったものです。

前半7.4秒がMiniMax H3で生成した部分。後半の文字の動きと音の差し替えは編集で行った

動画はバナーの文字を消した画像から作り、文字は最後に別のカットとして重ねています。こうした理由は、次の検証で説明します。


検証④ 文字とラベルはどこで崩れるか

大きな日本語の見出しや価格はほぼ崩れませんでしたが、ボトルの小さな英字ラベルは1回目に崩れました。同じバナーをもとに作った動画で比べています。

文字入りのバナーをそのまま動画にした4秒時点のコマ。うるおい、あふれる。や30%OFF、価格、今すぐチェックの日本語は保たれているが、ボトルのラベルはAQUBARSEに崩れている
文字入りのバナーをそのまま動画にしたコマ。日本語の見出し・バッジ・価格・ボタンは8秒間ほぼそのまま残った
文字1回目2回目(指示を追加)
日本語の見出し・バッジ・価格・ボタン8秒間ほぼ崩れずに残った(文字を消した画像で生成)
ボトルのラベル「AQUABASE」「AQUBARSE」に崩れた最後まで「AQUABASE」のまま
左上の小さなロゴ別の文字列に崩れた(文字を消した画像で生成)
左は1回目のCM動画でラベルがAQUBARSEに崩れたコマ、右は一文字も変えないと指示した2回目でAQUABASEのまま保たれたコマ
左が1回目(AQUBARSE)、右が「一文字も変えない」と書き足した2回目(AQUABASE)

2回目は、プロンプトに「ラベルの文字『AQUABASE』は一文字も変えずに正確に保つ。文字やロゴを新たに描き足さない」と書き足しました。残したい文字は、プロンプトの中で文字列ごと指定すると崩れにくくなります。ただし1本ずつの比較なので、毎回必ず保たれるとは限りません。値引き率や価格のように間違えられない文字は、動画には描かせず、編集で重ねるほうが確実です。


CMらしい動きは指示を具体的にするほど出る

1回目の「水しぶきがスローモーションで弾ける」程度の指示では、ボトルがわずかに揺れるだけのほぼ静止画になりました。2回目は、何がどう動くかを4つに分けて書いています。

最初の2秒で、ボトルの真上から水の王冠が大きく弾け、しずくが画面いっぱいに飛び散る。ボトルが水しぶきの中でゆっくり回転し、正面のラベルがこちらを向いて止まる。カメラは下から上へ素早くスイープしたあと、ボトルの周りを半周回り込み、最後にボトルの正面に寄って静止する。背景のピンクからオレンジの光がパルスのように明滅し、光の粒がカメラの前を横切る。

この指示で、水の王冠が立ち上がり、ボトルが傾きながら正面へ向き直る動きが出ました。「何が」「いつ」「どう動くか」を分けて書くと、動きが増えます。カット割りの考え方は、AI動画のカット割りの作り方で詳しく解説しています。


AIに任せず編集で仕上げた部分

文字の出し方と音は、AIで作り直すより編集で仕上げたほうが早く、狙いどおりになりました。

部分AIで出たもの編集でしたこと
締めの文字文字入りの画像を動かすと、ほぼ静止したまま見出しを1文字ずつ浮き上がらせ、バッジ・価格・ボタンを1行ずつフェードで入れたカットを作ってつないだ
CMの音水が弾ける「ザパーン」という効果音で、化粧品に合わない音の指示だけを「水音なし、やわらかいピアノとストリングスのBGM」に変えてもう1本生成し、その音だけを映像に重ねた
MVのつなぎ4本がそれぞれ独立した10秒の動画正面のカットどうしで0.3秒のクロスフェードを入れてつないだ

音だけを作り直すときも、動画1本分のクレジットがかかります。作例2では、映像に使った1本と音に使った1本で、合わせて190クレジットでした。


かかったクレジットの目安

2本の作例を完成させるまでに、作り直しを含めて合計1,160クレジットを使いました。完成版に使った分だけなら、MVが480、CMが190です。

用途設定本数クレジット
キャラ画像(GPT Image 2.5 Sunburst)16:9・2K6枚60
実写化・画風違い・文字消し(Nano Banana Pro)リラックスモード6枚0
MVの動画(MiniMax H3)10秒・768P6本(作り直し2本を含む)720
CMの動画(MiniMax H3)8秒・768P4本(音用の1本を含む)380
合計1,160

画像は、リラックスモードが使えるモデルなら作り直してもクレジットが減りません。動画は1本ごとにクレジットがかかるので、画像の段階で見た目を詰めてから動画にすると、無駄な作り直しを減らせます。

MiniMax H3はオムニリファレンスの中で選べます。DomoAIのオムニリファレンスを開くと、今回と同じ画面から試せます。


よくある質問

Q. MiniMax H3はDomoAIのどこで使えますか?

「オムニリファレンス」の画面で、モデル名をクリックして一覧から選びます。初期状態ではSeedance 2.5が選ばれているので、毎回切り替えを確認してから生成してください。

Q. 同じキャラクターを別の画風で動かせますか?

できました。実写の基準画像を1枚作り、それを入力にして人物だけ画風を変えた画像を作ってから動画にすると、4本とも髪色・服・小物が揃ったまま動きました。

Q. 360度回転を指示すると一周しますか?

完成版に使った4本では、一周したのは1本だけで、残り3本は背中まで回って同じ側から正面に戻る往復の動きになりました。一周させたい場合は、何本か生成して一周したものを選ぶ前提で考えてください。

Q. 日本語の歌詞を指定して歌わせられますか?

日本語で歌うことはありましたが、指定した歌詞どおりには歌いませんでした。英語で歌った動画もあったため、歌詞を見せたい場合は、歌入りの音声を別に用意する方法を検討してください。

Q. 商品名やロゴの文字は崩れませんか?

大きな日本語の見出しや価格はほぼ保たれましたが、小さな英字ラベルは1回目に崩れました。プロンプトで「一文字も変えずに保つ」と文字列ごと指定すると改善しましたが、価格など間違えられない文字は編集で重ねるのが確実です。

Q. MiniMax H3の動画は何クレジットかかりますか?

今回の画面では、768Pで5秒が60、8秒が95、10秒が120クレジットでした。同じ画面のSeedance 2.5は5秒・720Pで160クレジットだったので、本数を試したいときはMiniMax H3のほうが使いやすいです。


まとめ

MiniMax H3は、入力画像の見た目を強く保ったまま動かせるので、画風違いのMVや商品のCMの素材作りに使えます。

  • 画風違いは、実写の基準画像から人物だけ描き直すと、4本とも同じ人物に見える
  • 画風を大きく変えたいときは、画像モデルを替えて比べる(今回はNano Banana Proが有効)
  • 360度の指示で一周したのは一部だけ。往復の動きになることが多いので、一周させたいなら何本か作って選ぶ
  • 日本語の歌詞は指定どおりに歌わない。歌詞を見せたいなら音声を別に用意する
  • 小さな文字は崩れやすい。残したい文字は文字列ごと指定し、価格などは編集で重ねる
  • 動きは「何が・いつ・どう動くか」を分けて書くほど出る

まずはキャラクター画像を1枚作り、10秒以内の短い動画を1本作ってみてください。


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