TikTok ShopのAI動画はどこまで作れるか|DomoAIで4本検証


TikTok Shop の商品動画を AI で作るとき、AI に任せてよいのは商品そのものが映っていない部分アパレルです。化粧品のボトルのようにラベルとパッケージを持つ商品を AI に描かせると、映像が破綻するより先に規約に触れます。TikTok Shop の販売者向け公式ドキュメント「AI 生成コンテンツ(AIGC)の解説」は、「商品の属性を改変すること(例:実際よりも商品を大きくまたは小さく見せる、商品のパッケージを実際とは異なるものに見せるなど)」を明確に禁止しているからです。

AI 動画の解説は「こう書けば作れる」という話に寄りがちです。しかし TikTok Shop に出す動画で本当に困るのは、作り方ではなくどこまでを AI に渡してよいのかの線引きのほうです。商品を映した瞬間に何が起きるのか、それは規約上どう評価されるのか。ここが分からないまま作ると、公開してから消される動画を量産することになります。

この記事では、AI 動画生成ツール DomoAI で 15 秒・縦 9:16・720P の動画を 4 本作り、商品を映したもの・映さないもの・服を着せたもの・開封させたものを比べます。そのうえで、実測の結果を TikTok Shop の公式規定と突き合わせて、カテゴリごとの可否を表にします。プロンプトの書き方そのものは AI 動画生成は指示の出し方で 9 割決まる で 6 本検証しているので、本記事は「何を任せてよいか」の判断だけを扱います。検証したのはテキストから動画を作る方式で、実際の商品写真を起点にする方式については未検証の仮説を後半に添えました。検証日は 2026 年 9 月 2 日です。


TikTok Shop は AI 動画を禁止していない。禁じているのは「商品を変えること」

まず前提を正しておきます。TikTok Shop は AI 生成コンテンツの利用を認めています。禁止しているのは AI を使うことではなく、AI を使って商品を実物と違うものに見せることです。公式ドキュメントは、AI 生成コンテンツを作る際に「実際の商品情報のみを使用し、実際の商品画像およびセラーが提供する素材に基づかなければならない」と定めています。

商品の見え方について、禁止事項は具体的に書かれています。

  • 商品の属性を改変すること(実際よりも大きく/小さく見せる、パッケージを実際とは異なるものに見せるなど)
  • 実際には備わっていない機能や特徴を作り出すこと
  • 本来は平面(2D)の商品を立体的(3D)な商品であるかのように見せること

この記事の結論を先に言うと、1 つ目の「パッケージを実際とは異なるものに見せる」が、テキストから動画を作る AI にとって避けがたい挙動そのものでした。意図して盛るのではなく、10 秒を超えたあたりから勝手にそうなります。

AI で作ったことの開示は必須

公式ドキュメントは「AI を使用していることを明確に表示する必要があります」としています。方法は 2 通りで、コンテンツ内にテキスト・透かし・ステッカーで表記するか、投稿時にプラットフォーム側の「AI 生成コンテンツ」スイッチをオンにするかです。

加えて、TikTok 側が自動でラベルを付ける場合があります。公式は「特定の AI 生成コンテンツが自動的に識別され、ラベルが付与される場合があります」と述べており、この自動ラベルは削除できませんが、それ自体はペナルティの対象ではありません。つまり、隠そうとしなければ自動ラベルは怖いものではない、という設計になっています。

開示しても許されないもの

開示すれば何でも通るわけではありません。公式が挙げている禁止対象のうち、開示していても禁止と明記されているものがあります。

対象公式の記載
有名人・医療専門家・政治家・公人音声を含め、商品の宣伝・販促に用いることは、AI 生成コンテンツとして適切に開示されている場合であっても禁止
医師・医療従事者のなりすまし医療的・専門的な資格があるかのように誤って示唆する AI 生成のアバター・音声・人物像で、商品や医療的な効能を宣伝してはならない
公的機関のなりすまし政府・法執行機関による推奨があるかのように誤って示唆する AI 生成のアバター・音声・人物像を使用しない
ディープフェイク厳しく禁止

「AI で作った医師風の人物に効能を語らせる」は、開示の有無にかかわらず出口がありません。ここは工夫の余地がない領域だと理解しておくのが早いです。


検証の条件をそろえる

比較の意味を持たせるため、4 本すべて同じ条件で生成しました。ツールは DomoAI、モデルは音声とマルチショットに対応した Seedance 2.0 です。あえて上位モデルを選びました。破綻したときに「モデルが弱かっただけ」と言い逃れできないようにするためです。

項目設定
生成方式テキストから動画
モデルSeedance 2.0
15 秒(このモデルの上限)
縦横比9:16
解像度720P
音声オン

題材は 4 つに分けました。商品名は実在ブランドと衝突しないよう、架空の「AQUABASE」に統一しています。

本数題材何を見たいか
1 本目アパレル(服のモデルカット)人物と衣服が 15 秒保つか
2 本目商品を持って静止ラベルと容器が保つか
3 本目商品を開封して中身を見せる状態変化をまたいで商品が同一か
4 本目商品を映さない世界観カットナレーションとテロップが入るか

判定はすべて、ブラウザ上ではなくダウンロードしたファイルから行っています。動画の検証をブラウザのシークで済ませると表示フレームがずれて誤判定する、というのは前回の検証で実際にやらかした失敗です。無料枠でどこまで作れるかを比べた 生成 AI で写真から動画を作る もあわせてどうぞ。


服は成立する — 1 回転までそのまま通った

先に、いちばん結果が良かったものから出します。アパレルです。「正面を向く → ゆっくり 1 回転して背面を見せる → 正面に戻る」と指示しました。

ベージュのリネンシャツと白のワイドパンツを着たモデルがスタジオで正面を向いている縦型のAI生成動画
アパレル:指示どおり 1 回転して正面に戻る(クリックで再生)

指示がそのまま完遂されました。正面 → 側面 → 背面 → 側面 → 正面と回り、リネンシャツの胸ポケット、前立てのボタン、裾のスリット、ワイドパンツのドレープが 15 秒間ぶれません。TikTok Shop のアパレル動画として、そのまま使える水準です。

なぜ服だけうまくいくのか。理由ははっきりしています。服には「崩れた」と判定できる基準が画面の中に無いからです。文字も、ロゴも、決まった形の容器もありません。リネンのしわは 1 秒ごとに変わって当然のものなので、変わっても誰も破綻と感じません。逆に言えば、プリント T シャツのように文字や柄が入った服は同じようにはいかないと考えるべきです。今回はプロンプトで「服に文字・ロゴ・プリントを入れない」と明示しています。

TikTok Shop 自身が用意している AI 動画機能が、まずファッション向けとして提供されているのも、おそらく同じ理由です。アパレルは AI 動画が成立する数少ないカテゴリなので、そこから始めるのは理にかなっています。


商品を持たせて静止させると、文字は残るが容器が漂う

次に、化粧品を想定した白いボトルを手に持たせました。ラベルには「AQUABASE」の 1 行だけを入れる指定です。

金色のキャップがついた白いボトルを両手で持っている縦型のAI生成動画
商品を持って静止:ラベルの綴りは保つが、容器の形が変わっていく(クリックで再生)

良かった点から。「AQUABASE」の綴りは 15 秒間、正しいまま保たれました。AI 動画は文字が苦手というのは広く知られた弱点ですが、短い単語をラベルに 1 つ置くだけなら通ります。

問題は 2 つ出ました。1 つ目は、指定していない 2 行目が勝手に生えたことです。ラベルの下部に、判読できないダミーの文字列が 2 行分現れました。プロンプトには「1 行の黒いテキスト」と書いています。2 つ目は、容器の形が少しずつ変わっていくことです。序盤は細身の円筒でしたが、後半になるほど太く角張り、ラベルの面積比も変化しました。

正直に書いておくと、この 1 本にはこちらのプロンプトに落ち度もありました。「ラベルが常にレンズを向くように、ゆっくり回転させる」と書いたのですが、これは両立しない指示です。回せばラベルは向こうへ行きます。モデルは矛盾を「回さない」で解決しました。したがってこの動画の「回転しなかった」という結果は、モデルの限界の証拠としては使えません。矛盾した指示を出すと安全側に倒れる、という別の教訓です。


開封させると、商品が別の商品になる

ここが本題です。商品紹介の動画で最も多い型は、静止して見せることではなく開封して中身を見せることです。そこで、蓋を回して外し、瓶を傾けて中の液体を見せる、という指示に変えました。前の失敗を踏まえ、「フレーム内に他の文字を一切出すな」の一文も追加しています。

白いボトルの金色のキャップを両手で持ち上げて開封している縦型のAI生成動画
開封:動作は完遂するが、途中で容器の素材そのものが変わる(クリックで再生)

まず成功した点です。開封という動作は最後まで完遂しました。蓋を掴み、持ち上げ、ねじ口が露出し、傾けて口元の液体が見えます。そして「他の文字を出すな」の一文が効き、前の動画で生えたダミーの 2 行目は完全に消えました。ラベルは「AQUABASE」の 1 行だけです。文字の問題は、書き方で解けます。

解けなかったのは、そこではありませんでした。ファイルからフレームを抜き出して並べると、容器そのものが別の商品に変わっていきます。

時点容器の状態
0〜3 秒白いマット塗装の不透明なボトル、金色のキャップ
6〜9 秒磨りガラスの半透明ボトルに変質。キャップが手からも画面からも消失
12〜15 秒透明なガラス瓶の別形状へ。ラベルが瓶の下側へ回り込む

これは画質の粗さではありません。マット塗装のプラスチック容器が、ガラス瓶にすり替わっているという、素材レベルの変化です。そして冒頭で引いた公式の禁止事項を思い出してください。「商品のパッケージを実際とは異なるものに見せる」——まさにこれです。技術的な粗として片づけられるものではなく、規約に触れる状態が、何も意図しないまま出来上がります。

しかも狙いどおりに動いてしまうぶん、タチが悪いところがあります。開封動作は成立しているので、ぱっと見は「使えそうな動画」に見えます。破綻に気づくには、フレームを並べて比べる必要があります。


商品を映さない型なら、ナレーションもテロップも通る

では商品を画面から外すとどうなるか。世界観だけを見せ、日本語のナレーションを乗せ、最後に商品名を出す構成にしました。商品も、パッケージも、ラベルの付いた物体も画面に出さない指定です。

暗転した画面の中央にAQUABASEという商品名のテロップが白く光って表示されている縦型のAI生成動画
世界観カット:日本語ナレーションと商品名テロップが両方入る(クリックで再生。音量アイコンをオンにすると日本語の声が聞けます)

3 つの要素が全部通りました。映像は白い石の上の水と光で 15 秒間安定し、指定した位置で日本語のナレーションが入り、最後の 3 秒で商品名のテロップが極めて綺麗に出ました

テロップを綺麗に出すのに効いたのは 2 点です。綴りを 1 文字ずつハイフンで区切って示すことと、他の文字を出すなと明示すること。実際に使ったのは次のような書き方です。

In the final 3 seconds the ripples settle into darkness and one single word
appears centered on screen, spelled A-Q-U-A-B-A-S-E, reading AQUABASE,
in clean bold uppercase sans-serif letters glowing soft white.
No other text or letters anywhere in the frame.

日本語のセリフは、英語のプロンプトの中に鉤括弧で埋め込み、あわせて声質(落ち着いた 20 代後半の女性の声)を指定しました。この型が、TikTok Shop で今すぐ使える形です。商品を一切映していないので、パッケージが変質しようがありません。実写で撮った商品カットと組み合わせれば、動画 1 本が成立します。


境界線は「文字」ではなく「モノの同一性」

4 本を並べると、AI 動画の限界がどこにあるのかがはっきりします。AI 動画が保てないのは文字ではなく、モノの同一性です。

課題解けるか解き方
指定した綴りを出す解ける1 文字ずつハイフンで区切る
余計な文字を出さない解ける「他の文字を出すな」と明示する
日本語で喋らせる解ける鉤括弧でセリフを埋め、声質を指定する
同じ商品を最後まで同じ商品として保つ解けない——

上の 3 つはプロンプトの書き方で解決しました。4 つ目だけは、書き方をどう変えても届く見込みがありません。テキストから動画を作るモデルは、指定した実在の商品を再現する仕組みを持っていないからです。毎フレーム「それらしいボトル」を描き続けているだけで、同じボトルを描いているわけではないのです。

そして状態変化を挟むほど、ずれる余地が増えます。静止していた 2 本目より、蓋を外した 3 本目のほうが大きく崩れたのはそのためです。開封・使用・ビフォーアフターといった、商品紹介で最も見せたい動きほど、AI に任せてはいけないという関係になります。


【仮説】実際の商品画像を起点にすれば回避できるのではないか

ここまでは、テキストだけから動画を作る方式で検証しました。ここから先は検証していない仮説です。読み飛ばしても本文の結論は変わりませんが、次に試す価値がある方向なので書き残します。

商品が別の商品に変わってしまう原因は、モデルが毎フレーム「それらしいボトル」を描き起こしているからでした。だとすれば、実際に撮影した商品写真を起点にする「画像から動画」の方式なら、この問題は起きにくいはずです。描き起こすのではなく、与えられた 1 枚を動かす形になるためです。DomoAI にもテキストからではなく画像から生成するモードがあり、むしろそちらが既定になっています。

この方向が有望だと考える理由がもうひとつあります。TikTok Shop の公式規定が、まさにその作り方を要求していることです。冒頭で引いたとおり、公式は AI 生成コンテンツを作る際に「実際の商品情報のみを使用し、実際の商品画像およびセラーが提供する素材に基づかなければならない」と定めています。つまり規約が求める作り方と、破綻を避ける作り方が一致している可能性があります。

ただし、楽観はできません。確かめるべき点が少なくとも 3 つあります。

  1. 動かした瞬間に崩れないか — 起点の 1 枚が正しくても、2 秒目以降は結局モデルが描いています。静止に近いほど保ち、動かすほどずれるという関係は変わらない可能性があります
  2. 状態変化に耐えるか — 蓋を外す、中身を出すといった動作は、写真に写っていない面を新たに描く行為です。ここは起点画像では埋められません
  3. ラベルの文字が保つか — 今回テキストから作った動画でも短い単語は保ちました。写真起点でどこまで安定するかは別途確認が要ります

現時点で言えるのは、「テキストから作る方式では商品を任せられない」までが実測で確かめた範囲で、写真起点まで含めて任せられないと言い切る根拠は持っていない、ということです。次はここを検証します。


カテゴリ別・AI に任せてよいかの判断表

実測と公式規定を突き合わせて、判断表にまとめます。

作りたいもの判断理由
無地のアパレルのモデルカット任せてよい崩れの基準が画面に無く、1 回転まで通る
世界観・イメージカット任せてよい商品が映らないので変質しようがない
日本語ナレーション任せてよいセリフと声質を指定すれば通る
商品名だけのテロップ任せてよい綴りを区切り、他の文字を禁じれば出る
プリント・ロゴ入りのアパレル条件つき文字と柄は保証されない。要フレーム確認
ラベルのある商品を静止で見せる条件つき短時間なら保つが、形状は少しずつ動く
商品の開封・使用シーン任せない状態変化で容器が別物に変わる
実在商品の忠実な再現任せないテキストから作る方式には再現する仕組みが無い
人物に効能を語らせる任せない医療従事者のなりすましは開示しても禁止

運用としては、商品カットは実写、それ以外を AIという分担が現実解です。商品を映す数秒だけスマートフォンで撮り、前後の世界観カットとナレーションを AI で埋める。この組み合わせなら、規約にも触れず、撮影の手間も最小で済みます。

なお 1 本が 1 ショットで完結するため、カットを繋ぐ工程は別に必要です。編集ソフト側に何が要るかは After Effects 導入前チェック で整理しています。


壁は 3 つある — ツール・モデル・プラットフォーム

検証中に、想定していなかった壁にぶつかりました。最初に用意したプロンプトは「明るいスタジオで若い女性がスキンケアのボトルを胸の高さで持つ」というものでしたが、これは生成される前に DomoAI 側で拒否されました。「制限リクエストが検出されました」というダイアログが出て、コミュニティ規範に沿わない可能性があると判定された、という内容です。クレジットは消費されませんでした。

人物を外して手元だけに変えたところ、同じ商品でも通りました。つまり人物と商品を一緒に出すこと自体が、ツール側で警戒されているということです。この経験から、壁を 3 つに整理しておくと見通しが良くなります。

いつ止まるか今回ぶつかった例
ツールのモデレーション生成する前人物+スキンケア商品のプロンプトが拒否された
モデルの表現力生成した後容器が別素材に変わった、ダミー文字が生えた
プラットフォームの規約投稿した後パッケージの改変、開示なしの投稿、なりすまし

怖いのは 3 つ目です。1 つ目と 2 つ目はその場で分かりますが、規約の壁は投稿してからしか分かりません。しかも今回の開封動画のように、見た目は成立している動画が該当します。だからこそ、作る前に線引きを決めておく価値があります。


検証してみて分かった、確かめ方の落とし穴

作った動画が指示どおりかを確かめる作業でも、つまずきました。記録として残します。

世界観カットにナレーションが入っているかを、最初は音の波形で判定しようとして間違えました。1 秒ごとの平均音量を測り、スペクトログラムを見て、「発話の特徴が出ていないので声は入っていない」と結論づけたのです。実際に再生してみると、日本語の声はしっかり入っていました。

原因は単純です。この動画は環境音と BGM が最初から最後まで途切れず鳴っているため、声が始まっても音量が跳ね上がりません。静かな映像に声が乗る動画なら分かりやすい山が出ますが、常に音が鳴っている動画では、声は数字の上に現れないのです。

確かめたいものやってはいけない方法確実な方法
ある時刻に何が映っているかブラウザで再生位置を動かすファイルからフレームを抜き出す
声が入っているか音量やスペクトログラムを見る実際に聴く

どちらも「間接的な手段で確かめようとして外した」という同じ形の失敗です。動画の検証は、手間でも直接見る・直接聴くのが結局いちばん速いという結論になりました。

サイトに載せる際の容量対策も前回と同じです。今回の 4 本も元は合計 16.8 MB ありましたが、再エンコードで 4.0 MB(約 76% 削減)まで落ちました。

ffmpeg -i input.mp4 \
  -c:v libx264 -crf 28 -preset slow \
  -c:a copy \
  -movflags +faststart \
  output.mp4

まとめ

TikTok Shop の商品動画で AI に任せてよいのは、無地のアパレル、世界観カット、日本語ナレーション、商品名のテロップです。任せてはいけないのは、商品そのものを映すカット、とりわけ開封や使用のシーンです。文字の問題はプロンプトの書き方で解けますが、同じ商品を同じ商品のまま保つことだけは解けません。

そしてこれは好みの問題ではありません。TikTok Shop は「商品のパッケージを実際とは異なるものに見せる」ことを明確に禁止しています。AI が勝手に容器の素材を変えてしまう以上、商品カットを AI に任せた時点で規約違反の側に立つことになります。

ただし、この結論が当てはまるのはテキストから動画を作る方式です。実際に撮影した商品写真を起点にする方式なら回避できる可能性があり、公式規定もその作り方を求めています。ここは未検証なので、別途確かめます。

まず試すなら、商品を映さない世界観カットを 1 本作ってみてください。数分で出来て、そのまま実写の商品カットの前後に置けます。TikTok のロゴやアイコンを販促物に使う際の規約は TikTok ロゴの使用ルール にまとめているので、動画の外側で気をつける点はそちらで確認できます。


よくある質問

Q. TikTok Shop で AI 生成の動画を使ってよいのですか?

使えます。TikTok Shop は AI 生成コンテンツの利用を認めており、禁止しているのは AI を使うこと自体ではなく、商品を実物と異なるものに見せることです。ただし AI を使った旨の開示は必須で、コンテンツ内の表記か投稿時のスイッチで示す必要があります。

Q. 商品そのものを AI に描かせてはいけないのはなぜですか?

テキストから動画を作るモデルは、指定した実在の商品を再現する仕組みを持っていないためです。今回の検証では、白いマット塗装のボトルが 15 秒のあいだに磨りガラスから透明なガラス瓶へと変わりました。これは TikTok Shop が禁じている「商品のパッケージを実際とは異なるものに見せる」状態にあたります。なお、実際の商品写真を起点にする方式なら回避できる可能性がありますが、こちらは未検証です。

Q. アパレルなら AI 動画で作ってよいのですか?

無地の服であれば成立します。今回の検証では、モデルが 1 回転して背面を見せて正面に戻る動作が指示どおり完遂し、シャツのボタンや裾のスリットも 15 秒間保たれました。ただしプリントやロゴの入った服は、文字と柄が保証されないため同じようにはいきません。

Q. AI 動画に日本語のナレーションは入れられますか?

入れられます。英語のプロンプトの中に日本語のセリフを鉤括弧で埋め込み、あわせて声質を指定する書き方で、指定した位置に日本語の音声が入りました。話す人物が画面にいなくても成立します。

Q. 商品名のテロップは AI 動画の中に出せますか?

出せます。綴りを 1 文字ずつハイフンで区切って示し、あわせて「フレーム内に他の文字を出すな」と明示すると、指定どおりの文字が出ました。この一文が無いと、指定していない判読不能なダミー文字が別の場所に生えます。

Q. 有名人そっくりの AI アバターに商品を紹介させてもよいですか?

できません。TikTok Shop の公式ドキュメントは、有名人・医療専門家・政治家・公人を音声も含めて商品の宣伝に用いることを、AI 生成コンテンツとして適切に開示されている場合であっても禁止しています。実在する一般の人のディープフェイクも同様に禁止です。

Q. AI で作った動画が自動でラベルを付けられたら不利になりますか?

不利にはなりません。公式ドキュメントは、自動で付与されたラベルは削除できないものの、それ自体はペナルティの対象ではないとしています。問題になるのは、AI を使ったことを隠して開示しなかった場合です。


関連記事