Fireflyは自分の契約でどこまで使えるか|生成クレジットの上限と超過後


生成クレジットとは、Adobeの生成AI機能を使うたびに減っていく、月ごとの持ち点です。付与数は契約しているプランで決まります。Creative Cloud Proは毎月4,000、Creative Cloud Standardと2025年6月17日以降に契約した単体プランは毎月25です(2026年9月11日時点のAdobe公式の記載)。

Adobeを契約しているのに、Fireflyが自分の契約で使えるのかがはっきりしない。生成塗りつぶしを何度か試したところで止まった。プラン表に並ぶ「4,000」と「25」が、自分の使い方に換算して何回分なのかが分からない。この不透明さは、プラン名が2025年に大きく変わったことと、機能ごとに消費量が違うことの2つから来ています。

この記事では、プラン別の付与数、機能ごとの消費量、使い切ったあとに何ができるかを、Adobe公式の記載だけを根拠に整理します。あわせて、Adobe公式のページ同士で数字が食い違っている箇所も、確認できた事実としてそのまま示します。数値はすべて2026年9月11日に取得したものです。


生成クレジットとは何か

生成クレジットは、PhotoshopやIllustrator、Premiere、Firefly上の生成AI機能を動かすための通貨です。毎月決まった数が配られ、機能を使うたびに引かれます。ここで最初に押さえるべきなのは、すべての生成AI機能が同じ量を消費するわけではないという点です。Adobeは機能を「標準生成機能」と「プレミアム生成機能」の2つに分けています。

Adobeは、Photoshopの生成塗りつぶしなどの標準生成AI機能は「生成ごとに1クレジットを消費する」のに対し、動画生成などのプレミアム生成AI機能は「使用ごとにより多くの生成クレジットが必要になる」と説明しています(Creative Cloud 生成 AI 機能/2026年8月17日更新)。

区分代表的な機能1回あたりの消費
標準生成機能生成塗りつぶし、生成拡張、背景を生成、画像を生成、テキストからベクター生成、生成再配色1クレジット
プレミアム生成機能動画を生成、Premiereの生成延長、動画・音声の翻訳、効果音を生成、音楽を生成、Firefly Image 4 Ultra10〜175クレジット(条件による)

この2区分が効いてくるのは、上位プランでの扱いが違うからです。Adobeの「生成クレジット FAQ」は、Creative Cloud Pro・Firefly・クレジットプランの利用者は標準生成に無制限にアクセスでき、クレジットはプレミアム生成機能にのみ使用されると説明しています。つまりProの4,000という数字は「プレミアム機能用の予算」であって、生成塗りつぶしの回数制限ではありません。


自分のプランの付与数を確かめる

付与数はプランごとに決まっています。さらに、同じプラン名でも契約を開始した時期で数字が変わるものがあります。2025年6月17日が境目です。

プラン別の月間付与数

プラン2025年6月17日より前に開始2025年6月17日以降に開始
Creative Cloud Pro(旧 コンプリートプラン)プレミアム用4,000/標準は無制限同左
Creative Cloud Standard2525
単体プラン(Photoshop、Illustrator、Premiere、InDesign、After Effects ほか)50025
フォト(1TB)1,0001,000
Lightroom250250
Adobe Express プレミアム250250
Creative Cloud フォト(20GB)100100
Photoshop モバイル版・web版100100
Photoshop Express5025
Firefly モバイル版・web版該当なし750

出典は生成クレジット FAQ(2026年8月24日更新)の「Creative Cloud 個人版プラン」表です。単体プランが500から25へ下がっている点に注意してください。古い契約のまま使い続けている人と、最近契約した人とで、同じプラン名でも20倍の差があります。

「25」はStandardだけの数字ではない

解説記事では「Standardは25、Proは4,000」という対比で語られがちですが、表を見ると分かるとおり25という数字はStandardと単体プランの両方に付いています。Illustrator単体プラン(3,280円/月・税込)とPremiere単体プラン(同額)のプラン比較ページでも、生成クレジットは25/月と記載されています。「25だから自分はStandardだ」とは判断できません。

プラン名そのものも変わっています。全アプリ版は現在「Creative Cloud Pro」で、Adobeは公式に「Creative Cloud Pro(旧 Creative Cloud コンプリートプラン)」と表記しています。個人向けの階層はProとStandardの2つで、Standardは6,480円/月(税込・年間プラン月々払い)、Proは通常9,080円/月(同)です。プラン名の移り変わりについてはAfter Effectsの始め方|必要スペックと費用の判定でも触れています。


Photoshopだけ、公式の中で数字が食い違っている

ここは断定を避けたい箇所です。Photoshopの生成クレジット数は、Adobe公式の2つのページで違う数字が書かれています。2026年9月11日時点で、どちらも現行ページとして公開されています。

ページPhotoshopの生成クレジット最終更新日
生成クレジット FAQ(単体プランの行)25/月2026年8月24日
Photoshopのメンバーシッププランと価格毎月250表示なし

どちらが実態に近いかを見分けるために、他の単体プランを同じ方法で確認しました。Illustratorのプラン比較Premiereのプラン比較は、いずれも25/月でFAQと一致します。食い違っているのはPhotoshopだけです。

もう一つ手がかりがあります。Photoshopの単体プランだけ価格も違います。IllustratorやPremiereが3,280円/月なのに対し、Photoshopは3,300円/月で、比較表には「Firefly web版、モバイル版」が含まれています。Firefly同梱の別構成に切り替わっていて、FAQ側の表が追いついていないと読むのが自然です。ただしAdobeはこの2つを明示的に結びつけていないため、ここは「公式の中で割れている」と理解しておくのが正確です。

実務上の結論はシンプルです。数字を信じる前に、自分のアカウント画面で残数を見てください。後述する確認手順のとおり、Adobeアカウントのプラン画面には今月の残クレジットが表示されます。Photoshopをこれから学ぶ人向けの費用の考え方はPhotoshopの独学ロードマップにまとめています。


標準生成機能はどこまで回せるのか

日常のレタッチで使う機能の多くは標準生成機能に入ります。Adobeが標準として挙げているのは次のとおりです。

  • Photoshop:生成塗りつぶし、生成拡張、背景を生成、画像を生成、類似を生成、生成アップスケール、調和
  • Illustrator:テキストからベクター生成、パターンを生成、生成塗りつぶし(シェイプ)、生成再配色、プロンプトで編集
  • Lightroom:生成拡張
  • Premiere:標準生成機能は該当なし(生成延長はプレミアム側)

原則は1生成につき1クレジットですが、例外が2つあります。Photoshopの「調和」は標準機能ながら1生成5クレジット、Firefly版の生成アップスケールは出力サイズ次第で1クレジット以上を消費します。Premiereに標準機能が無い点も見落としやすい部分で、動画側は最初からプレミアム扱いです。

Creative Cloud Pro、有料のFireflyプラン、クレジット追加プランの利用者は、この標準生成に無制限でアクセスできます。Standardや単体プランの25は、標準生成にも使われる持ち点です。生成塗りつぶしを25回で使い切る計算になります。


プレミアム生成機能は1回でどれだけ減るのか

動画と音声は秒単位で消費します。ここが25という持ち点と決定的に噛み合いません。Adobeが公表している主な単価は次のとおりです。

機能条件消費クレジット
動画を生成1080p(24FPS)1秒あたり100
720p(24FPS)1秒あたり50
540p(24FPS)1秒あたり20
Premiereの生成延長4K(30FPS)1秒あたり175
1080p(24FPS)1秒あたり100
720p(24FPS)1秒あたり50
動画を翻訳/音声を翻訳1秒あたり5
効果音を生成48kHz1回あたり10
音楽を生成1分あたり20
スピーチを生成Firefly Speech1,000文字あたり10
Firefly Image 4 Ultra1回1画像1回あたり20
Firefly Image 51回あたり10
Fireflyカスタムモデル(Beta)トレーニング/生成500/20

Adobeの公表値では、Premiereの生成延長は1080p(24FPS)で1秒あたり100クレジット、4K(30FPS)では1秒あたり175クレジットを消費します。4Kの生成延長は1秒でProの月間予算の4%以上を使う計算で、Standardや単体プランの25では0.15秒分にも届きません。


25クレジットで実際に何ができるか

単価表を月25クレジットに当てはめると、使い道の輪郭がはっきりします。1つの機能に全部を振り向けた場合の上限です。

やりたいこと25クレジットでの上限
生成塗りつぶし・生成拡張25回
Photoshopの「調和」5回
Firefly Image 5 で画像生成2回(5クレジット残る)
Firefly Image 4 Ultra で画像生成1回(5クレジット残る)
効果音を生成2回(5クレジット残る)
動画・音声の翻訳5秒分
動画を生成(540p)1.25秒分
Premiereの生成延長(4K30FPS)0.14秒分=実質不可

この換算から言えるのは、25という枠は静止画の軽い補正を月に何度か行うための枠であって、動画のプレミアム機能を回すための枠ではないということです。動画生成を業務で使うつもりなら、契約の見直しは避けられません。写真から動画を作る工程を無料枠だけで進めた記録は生成AIで写真から動画を作る|無料枠で3本作って本番サイトに載せたにあります。

なお、プレミアム機能へのアクセスが含まれないプランでも、Adobeは「2回の無料ビデオ生成と40秒のビデオおよびオーディオクリップの翻訳」を試せると案内しています。契約を変える前に、この無料分で出力の質を確かめておくと判断が早くなります。


クレジットを使い切ったらどうなるか

ここは誤解が多い部分です。「使い切っても速度が落ちるだけで使い続けられる」という説明は、2026年9月11日時点のAdobe公式には見当たりません。公式が示している答えは2つだけです。

Adobeは「クレジットが不足している場合、翌月に生成クレジットの残高がリセットされるまで待つか、Fireflyまたはクレジットアドオンプランを通じて追加購入することができます」と説明しています(生成クレジットへのアクセスと使用/2026年8月24日更新)。

ただしFireflyの有料プランを契約している場合は例外があります。アドビのFireflyプラン比較ページは「有料のAdobe Fireflyプランでは、生成クレジットを使い切った後も、標準的な生成機能は引き続き無制限で利用できます」と明記しています。止まるのはプレミアム機能だけで、生成塗りつぶしのような標準機能は動き続けます。同じ記載の中で、追加のクレジットを購入しない限り追加料金は請求されないことも示されています。

あわせて押さえておきたいのが繰り越しの扱いです。Adobeの「生成クレジット FAQ」は、生成クレジットは翌月に繰り越されず、残高は毎月の配分量にリセットされると明記しています。使わなかった分は消えます。月末に余っているなら、試したかった機能を回しておく方が合理的です。

例外は最上位のFirefly Premiumだけです。Firefly Premiumの利用者に限り、割り当てクレジットを使い切ってもテキストから動画生成などがバックグラウンドでキューに入り、最大20件まで生成を継続できるとAdobeは説明しています。これは「低速で使える」ではなく「完了時刻を保証しないキュー処理」で、しかも一般的なプランには付いていません。


足りないときの3つの選択肢

不足を埋める方法は、アプリごと上げるか、生成だけ足すかの二択に整理できます。価格はいずれも2026年9月11日時点の税込です。

選択肢1:Creative Cloud Proへ上げる

通常9,080円/月(年間プラン月々払い)で、プレミアム用に4,000クレジット、標準生成は無制限になります。Standard(6,480円/月)からの差額は2,600円です。アプリも生成もまとめて上げたい場合はこれが素直な選択です。アドビは初回3か月50%OFFのキャンペーンを出しており、その場合は4,539円/月になります。

Adobe Creative Cloud

キャンペーンの適用条件と期限は変わるため、申し込む前にアドビ公式のプラン一覧で現在の価格を確認してください。

選択肢2:Firefly単体プランを足す

アプリはいまのまま、生成の枠だけを増やす方法です。有料のFireflyプラン加入者は、Photoshopの生成塗りつぶしなどの標準画像・ベクター生成にも無制限でアクセスできます。

プラン月額(税込)月間クレジット
Firefly Standard1,580円2,000
Firefly Pro3,180円4,000
Firefly Pro Plus通常6,600円10,000
Firefly Premium通常31,680円50,000

注目すべきはFirefly Standardが1,580円で2,000クレジットという点です。Creative Cloud StandardからProへ上げる差額2,600円より安く、しかも標準生成は無制限になります。アプリの本数を増やす必要がないなら、こちらの方が費用対効果は高くなります。

なお、プランに加入しなくてもFireflyには1日あたりの無料生成枠があります。Adobeは「Adobe Fireflyを試せる無料の1日あたりの生成回数が含まれた無料プランがあります」と案内しており、上限は毎日リセットされます。出力の質を先に確かめたいだけなら、契約を変える前にここで試せます。

選択肢3:クレジットアドオンで買い足す

月の途中で足りなくなった場合の応急処置です。Adobeはクレジットアドオンプランでの追加購入を案内しています。恒常的に足りないなら、その都度買い足すよりプラン自体を見直す方が安く収まります。アドオンは繁忙期のスポット対応と考えるのが妥当です。


クレジットを消費しない機能を先に使う

枠が25しかないなら、消費せずに済む機能を先に当てるのが最も効きます。Adobeは現在クレジットを消費しない機能として次を挙げています。

  • Photoshopの削除ツール
  • Lightroomの生成AI削除
  • Illustratorの背景を削除

不要物の除去は削除ツールで足りることが多く、そこで生成塗りつぶしを使うと1回1クレジットが飛びます。「消したいだけ」なのか「無いものを描かせたい」のかを分ければ、月25でも実用に耐えます。ただしこの扱いは変更されうるため、Adobeも「現在は」という条件付きで案内しています。


契約前に自分で確認する手順

ここまでの数値はすべて2026年9月11日時点のものです。Adobeの生成クレジットFAQは、2025年から2026年にかけてほぼ毎月更新されています。記事の数字を鵜呑みにせず、次の順番で自分の環境を確認してください。

  1. Adobeアカウントのプラン画面を開き、契約中のプラン名を確認する(「コンプリートプラン」と表示されるなら旧名称のまま残っている)
  2. 同じ画面で今月の残クレジットを見る。表示された数がプラン表の数と合っているかを照合する
  3. 契約開始日を確認する。2025年6月17日より前なら、単体プランでも500の可能性がある
  4. 使いたい機能が標準かプレミアムかを、Adobeの生成AI機能一覧で確かめる
  5. その機能の単価を秒数や回数に掛けて、月の残数で足りるかを計算する

手順2で数字が合わない場合、記事やFAQではなくアカウント画面の表示が正です。Photoshopの25と250のように公式内で割れている箇所があるため、実残数が唯一の確実な情報になります。

生成した画像や動画を仕事で使う場合は、クレジットとは別に権利の確認が必要です。素材の商用利用については商用利用できる素材の選び方|無料と有料でライセンスはどう違うのか、他社の生成AIも含めた選び分けは主要生成AIを完全比較|テキスト・画像・動画・音楽の使い分けガイドで扱っています。


まとめ

  • 生成クレジットは毎月の持ち点。Creative Cloud Proは4,000(標準生成は無制限)、Creative Cloud Standardは25
  • 25はStandard固有の数字ではない。2025年6月17日以降に契約した単体プランも25で、それ以前の契約は500
  • Photoshopだけは公式のFAQ(25)とプランページ(250)で数字が割れている。アカウント画面の残数を正とする
  • 標準生成は1回1クレジット。動画のプレミアム機能は秒単位で、4Kの生成延長は1秒175
  • 使い切ったら「翌月まで待つ」か「追加購入」。ただし有料Fireflyプランは、使い切ったあとも標準生成が無制限で続く
  • クレジットは翌月に繰り越されない。余らせるより月内に試す方が得
  • アプリを増やす必要がないなら、Proへの増額より Firefly Standard を足す方が安い場合がある

まずはAdobeアカウントのプラン画面を開いて、今月の残クレジットを確認してみてください。そこに出ている数字が、あなたの契約で使える回数のすべてです。


よくある質問

Q. Creative Cloud Standardでも生成AI機能は使えますか?

使えますが、月25クレジットの範囲内です。生成塗りつぶしなら25回で上限に達し、動画生成のようなプレミアム機能は1回で使い切ってしまう水準です。なおAdobeのFAQは、プランごとのアクセス範囲について記載が揺れている箇所があるため、実際に使える機能はアカウント画面で確認してください。

Q. 生成クレジットは翌月に繰り越せますか?

繰り越せません。Adobeは、生成クレジットは翌月に繰り越されず、残高は毎月の配分量にリセットされると明記しています。使わなかった分は消えるため、月末に余っているなら試したかった機能に回す方が合理的です。

Q. クレジットを使い切ると、生成AI機能は完全に止まりますか?

プレミアム機能は、翌月のリセットを待つか追加購入するまで使えません。ただしFireflyの有料プランでは、使い切ったあとも標準的な生成機能は引き続き無制限で利用できるとAdobeが明記しています。「低速で使い続けられる」という記載は2026年9月時点の公式にはなく、Firefly Premiumのみ、使い切っても最大20件までバックグラウンドのキューで生成が継続されます。

Q. Photoshopプランの生成クレジットは25と250のどちらが正しいですか?

2026年9月11日時点では確定できません。生成クレジットFAQの単体プラン行は25、Photoshopのプラン比較ページは毎月250と記載しており、公式の中で食い違っています。IllustratorとPremiereは両方25でFAQと一致するため、食い違っているのはPhotoshopだけです。自分のアカウント画面の残数を正としてください。

Q. Firefly単体プランとCreative Cloud Proは、どちらを選ぶべきですか?

使いたいアプリが足りているならFirefly単体プランの方が安く済みます。Firefly Standardは1,580円で2,000クレジットが付き、標準生成は無制限になります。一方、アプリ自体を増やしたい場合や動画のプレミアム機能を多用する場合は、20以上のアプリと4,000クレジットが付くCreative Cloud Proが適しています。

Q. 生成クレジットを消費しない編集機能はありますか?

あります。Adobeは、Photoshopの削除ツール、Lightroomの生成AI削除、Illustratorの背景を削除を、現在はクレジットを消費しない機能として挙げています。不要物を消すだけの作業はこれらで足りることが多く、そこで生成塗りつぶしを使うと1回ぶんのクレジットを失います。


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