主要生成AIを完全比較!テキスト・画像・動画・音楽の使い分けガイド【2026年版】


生成AIの使い分けは、「テキスト・画像・動画・音楽の4分野に分け、分野ごとに常用を1つ決めて固定する」のが基本です。万能な1つを探すのではなく、用途ごとに担当を割り当てます。

ただし、この分野で最も事故が多いのは「どれを選ぶか」ではなく「参考にした比較表が古い」ことです。生成AIはモデルの世代交代が数か月単位で起き、名前ごと消えるものもあります。実際、少し前まで定番だったモデルの一部は、提供元が公式に提供終了の日付を告知しています。古い比較表を信じて選ぶと、そもそも存在しないモデルを前提に検討することになります。

本記事は2026年8月時点の各社公式情報にもとづきます。各比較表の行には提供元の公式ページへの出典リンクを付け、公式で確認できなかった料金や条件は「未確認」と明記しました。読んでいる時点が公開から離れている場合は、必ず出典リンク先で現況を確認してください。この記事も含め、比較記事の記述を根拠に商用利用を判断しないのが大原則です。


まず押さえる:名前が変わった生成AIと、提供が終わった生成AI

比較表を読む前に、まず「もう無いもの」を片付けます。ここに挙げたモデル名は今も多くの記事や社内資料に残っていますが、提供元が公式に世代交代または提供終了を告知しています。移行先まで公式が名指ししているため、置き換え先の判断に迷う必要はありません。

対照表:古い名前と、公式が案内する現在の移行先

よく見かける名前2026年8月時点の扱い提供元が案内する移行先出典
GPT-4o(gpt-4o-2024-05-13)非推奨。APIからの停止日は2026年10月23日と告知済みgpt-5.6-solOpenAI 公式 Deprecations
GPT-5(gpt-5-2025-08-07)非推奨。停止日は2026年12月11日と告知済みgpt-5.6-solOpenAI 公式 Deprecations
DALL·E 3(dall-e-3)2026年5月12日にAPIから停止済みgpt-image-2 / gpt-image-1 / gpt-image-1-miniOpenAI 公式 Deprecations
gpt-image-1非推奨。停止日は2026年10月23日と告知済みgpt-image-2OpenAI 公式 Deprecations
Claude 32世代以上前の世代Claude Sonnet 5 / Opus 5 / Fable 5Anthropic 公式 Models overview
Llama 3旧世代Llama 4 Scout / MaverickMeta 公式ブログ
Runway Gen-32世代前Runway Gen-4.5Runway 公式リサーチ

上の表と、以降のすべての比較表は2026年8月1日に各出典ページを直接確認した内容です。「非推奨」は公式が停止日を予告した状態、「停止済み」はその日を過ぎた状態を指します。

古い比較表をそのまま使うと何が起きるか

モデル名が古いだけなら実害は小さそうに見えますが、実際には次の3つが同時に起こります。

  1. 選定そのものが空振りする。指定したモデル名が提供元の一覧に無く、検討のやり直しになる。
  2. 性能の前提が崩れる。世代が変われば得意分野も価格も変わるため、旧世代を基準にした「この用途にはこれ」という結論は再検証が必要になる。
  3. 商用利用の条件がずれる。ライセンスや利用規約はモデル単位・プラン単位で改定されるため、旧モデル前提の可否判断はそのまま持ち越せない。

だからこそ、比較表は「結論」ではなく「公式ページへの入口」として使うのが正しい読み方です。以下の各表では、行ごとに提供元の一次ページへリンクしています。


テキスト生成AI

最も利用者が多いのが、文章やコードを生成するテキスト系AIです。一口にテキスト生成といっても、検索に接続して裏取りをするタイプ、長文をまとめて読ませるタイプ、自前サーバーで動かせるタイプと性格が大きく異なります。

主要モデル比較(2026年8月時点)

モデル/サービス開発元2026年8月時点の状況と得意分野料金・無料枠出典
GPT-5.6系(gpt-5.6-sol / terra / luna)OpenAIAPIの現行世代。公式の非推奨一覧では、旧GPT-5・GPT-4o・o系スナップショットの移行先がいずれもGPT-5.6系として案内されている。長文の論理構成やコード生成に使われる。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)OpenAI 公式
Gemini 3.6 FlashGoogleGemini APIのモデル一覧で「Stable」かつ「最新モデル」として掲載。速度と知性のバランス型で、エージェント的なタスクとマルチモーダルに強い。上位のGemini 3.1 ProはPreview扱い。画像(Nano Banana系)・動画(Veo)・音楽(Lyria)が同じAPIから使える点が特徴。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Google 公式 Gemini API Models
Claude Sonnet 5 / Opus 5 / Fable 5Anthropic公式は「複雑なエージェント的コーディングや業務用途はOpus 5から」「最高性能が必要ならFable 5」と案内。Sonnet 5は2026年6月30日公開で、エージェント性能を上げつつOpus級に近づけた位置づけ。長文読解・要約や安全性重視の設計は現行世代でも継続。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Anthropic 公式 Models overviewSonnet 5 発表
Perplexity(Sonar系)Perplexity検索特化。APIラインアップはSonar / Sonar Pro / Sonar Reasoning Pro / Sonar Deep Research。出典付きで答えるため情報の裏取りがしやすい。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Perplexity 公式ドキュメント
Mistral Large 3 / Medium 3.5 / Small 4Mistral AILarge 3(v25.12)とSmall 4(v26.03)はApache 2.0のオープンウェイト、Medium 3.5(v26.04)はModified MIT。軽量・高速でカスタマイズ運用がしやすい。オープンウェイト版を自前実行する場合の費用は自分のインフラ費用のみ。ホスティング利用の金額は公式で要確認Mistral 公式 Models Overview
Llama 4 Scout / MaverickMeta2025年4月5日公開のネイティブ・マルチモーダル世代。Scoutは1,000万トークンのコンテキスト長を掲げ、単一のNVIDIA H100に収まる設計。研究用途や自前運用の定番。オープンウェイト。利用条件はMetaのライセンスを公式で要確認Meta 公式ブログ
Grok 4.5系SpaceXAI(旧xAI)開発元の表記が変わっている点に注意。公式APIドキュメントのタイトルは「SpaceXAI Docs」で、最新としてGrok 4.5を掲示。X(旧Twitter)連携やWeb検索・X検索ツールに加え、画像生成・動画生成・音声まで同じAPIに揃っている。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)SpaceXAI 公式ドキュメント

リサーチ・長文処理・自前運用で選び方が分かれる

テキスト系は「どれが賢いか」で選ぶと決着がつきません。出力の正しさを何で担保するかで分けると、ほぼ3つに収束します。

  • 検索で担保する(事実・最新情報が要る):PerplexityのSonar系、Web検索ツールを有効にしたGeminiやGrok。出典URLが返るため裏取りの工数が下がる。
  • 入力で担保する(手元の長い資料を読ませる):Claude系やGemini系の長コンテキスト。契約書・議事録・仕様書のように、答えが手元の文書の中にあるタスク向け。
  • 環境で担保する(社外に出せないデータを扱う):Mistralの Apache 2.0 モデルやLlama 4のようなオープンウェイト。自前のインフラで完結させられる。

3つ目の「環境で担保する」選択肢は、費用構造と運用負荷がクラウドAPIと根本的に違います。どちらを選ぶかの判断材料はローカルLLMとクラウドAPIの比較で整理しています。

また、テキスト生成AIをサイト運営やコーディングの現場に組み込む具体的な使いどころはLLMのWebサイト活用パターンに、指示の書き方そのものはAIコーディングのプロンプト基礎にまとめています。モデル選びで悩む前に、指示文の型を直すほうが効果が大きい場面は少なくありません。


画像生成AI

プロンプトからアートやデザインを生成する画像系は、4分野のなかで最も入れ替わりが激しい領域です。定番として名前が挙がり続けているDALL·E 3はすでにAPIから停止済みで、後継への読み替えが必要になっています。

主要モデル比較(2026年8月時点)

モデル/サービス開発元2026年8月時点の状況と得意分野料金・無料枠出典
Midjourney V8.2Midjourney公式の更新履歴に2026年7月24日付で「Version 8.2」が掲載されている。芸術性の高いビジュアルに強く、広告・デザイン用途で使われる。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Midjourney 公式更新履歴
Stable Diffusion 3.5Stability AI公式の画像モデルページで「最も強力な画像モデル」として掲載されているのはSD 3.5。ローカル実行と自前カスタマイズができる点が最大の強み。「SD4」を名乗る情報が出回っているが、2026年8月時点で公式ページ上に記載は確認できなかった。セルフホスト用ライセンスとPlatform APIの2系統。金額は公式で要確認(本記事では未確認)Stability AI 公式 Image Models
GPT Image 2(gpt-image-2)OpenAIDALL·E 3の後継。dall-e-3は2026年5月12日にAPIから停止済みで、公式の移行先がgpt-image-2。さらにgpt-image-1も2026年10月23日に停止予定のため、いま選ぶならgpt-image-2。指示への忠実さが持ち味。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)OpenAI 公式 Deprecations
Nano Banana 2 / Nano Banana ProGoogleGemini APIのモデル一覧に「Stable」として掲載されている画像生成・編集モデル。Proは高精度、Liteは低遅延・低コストと段階が分かれる。Geminiのテキスト側と同じAPIから呼べる。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Google DeepMind 公式Gemini API Models
Adobe FireflyAdobe単一モデルではなくマルチモデル基盤に変質している。2026年4月15日の公式発表によれば、Fireflyは30以上のクリエイティブAIモデルを擁し、Google の Nano Banana 2 / Veo 3.1、Runway Gen-4.5、Kling 3.0 / 3.0 Omni、Luma AI Ray3.14、Black Forest Labs FLUX.2[pro]、ElevenLabs Multilingual v2 などを同じ画面から使える。Adobe自社の「commercially safe Firefly models」も併存する。料金およびIP補償の条件は本記事では未確認。Adobe公式で要確認Adobe 公式ニュースリリース
FLUX系Black Forest Labsオープンウェイト配布とAPIの両方を提供。FLUX.2[pro]はAdobe Fireflyのモデル群にも採用されている。2026年8月時点で公式トップに次世代の「FLUX 3」がComing Soon(早期アクセス受付中)として掲示されている。オープンウェイト利用はライセンス取得が必要。API価格は公式で要確認(本記事では未確認)Black Forest Labs 公式

Adobe Fireflyは「1つのモデル」ではなくなった

画像分野の棲み分けを語るとき、以前は「Midjourneyはアート寄り、Stable Diffusionはカスタマイズ性、Fireflyは商用利用の安心設計」という三分法が成り立っていました。2026年8月時点では、この整理のうちFireflyの位置づけだけが崩れています。

Adobeの公式発表が示すとおり、Fireflyは自社モデルだけを回す場所ではなく、他社モデルを30以上並べた「選べる作業場」になりました。つまり「Fireflyを使っている」だけでは商用利用の安全性は決まりません。そのとき呼び出しているのがAdobe自社の commercially safe Firefly models なのか、パートナー提供のモデルなのかで条件が変わります。Adobeの補償条件・料金は本記事の環境では確認できなかったため、金額や補償範囲は記載していません。採用前にAdobe公式で自分の使うモデルの条件を確認してください。

なお、画像生成AIは「ゼロから作る」よりも「既存の写真に足す・直す」用途のほうが実務では出番が多くなります。生成機能を編集ワークフローに組み込む具体例はPhotoshopの生成AIを使った加工手順で扱っています。


動画生成AI

動画生成は世代交代の速度が最も速い分野です。かつて代表格だったRunway Gen-3はすでに2世代前で、現行はGen-4.5になっています。加えて、テキスト系の大手が動画モデルを自社APIに取り込んだため、選択肢の性格が「専用サービス」と「総合API」の2種類に分かれました。

主要モデル比較(2026年8月時点)

モデル/サービス開発元2026年8月時点の状況と得意分野料金・無料枠出典
Runway Gen-4.5Runway2025年12月1日公開の現行フラッグシップ。公式はArtificial Analysisのテキスト→動画ベンチマークで1位・1,247 Eloと発表している。モーション品質とプロンプト忠実性を前面に出しており、本格的な映像制作向け。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Runway 公式リサーチ
Pika 2.5Pika公式サイトの生成UIに「Pika 2.5」と表示されている。短尺・SNS向けのエフェクト動画に強く、写真1枚から変形系の動画を作る用途が中心。Pika AgentやPika MCPなど外部エージェントからの利用にも対応。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Pika 公式サイト
Veo 3.1Google DeepMind音声付きの映像生成を掲げる専用モデル。Gemini APIのモデル一覧にも掲載されており、テキスト・画像と同じ基盤・同じ認証で扱える点が実務上の強み。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Google DeepMind 公式
Grokの動画生成(Imagine)SpaceXAI(旧xAI)公式APIドキュメントにVideo Generation / Image-to-Video / Reference-to-Video / Video Editing / Video Extensionが並ぶ。テキストと同じAPIキーで動画まで一気通貫に扱える構成。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)SpaceXAI 公式ドキュメント

専用サービスと総合APIのどちらを選ぶか

動画分野では、映像そのものの品質を最優先するなら専用サービス、既存の制作フローに組み込むなら総合APIという分かれ方をします。RunwayとPikaは動画に特化しており、カメラワークやエフェクトの制御が細かい代わりに、別サービスとしてアカウントと支払いを分けて管理することになります。

一方でVeoやGrokの動画機能は、テキスト生成と同じAPIキー・同じ請求先で扱えます。台本をテキストAIに書かせ、そのまま動画生成に渡すような自動化を組むなら、こちらのほうが実装量が減ります。さらにAdobe Fireflyのように、複数社の動画モデルを1つの画面で切り替えられる基盤も選択肢に入ります。


音楽・音声生成AI

音楽分野は、性能よりも権利まわりの条件変化が選定を左右する点で他の3分野と性格が異なります。「作れるかどうか」ではなく「作ったものを持ち出して使えるかどうか」を先に確認してください。あわせて、ナレーションや吹き替えを担う音声合成もこの節にまとめます。

主要サービス比較(2026年8月時点)

モデル/サービス開発元2026年8月時点の状況と得意分野料金・無料枠出典
Suno v5.5Suno作曲・歌詞・歌声まで自動生成できる。ボーカル入り楽曲に強い。本記事で比較した全サービスのうち、公式ページで料金と商用利用可否を具体的に確認できた唯一のサービス。Free $0/月(1日50クレジット・v4.5-all・商用利用不可・共有キュー)/Pro $8/月(月2,500クレジット・v5.5・新規楽曲の商用利用権あり・優先キュー)/Premier $24/月(月10,000クレジット・Suno Studio利用可)Suno 公式料金ページ
UdioUdio高品質な楽曲生成を掲げるサービス。ただし2025年秋以降、権利者側との和解・ライセンス契約にともなって提供条件が変わったと報じられており(2026年8月時点・報道ベース)、本記事の環境では公式の現況文言を確認できなかった。「フル楽曲を作って書き出す」用途で採用する前に、必ず公式ヘルプで現在のダウンロード可否と商用利用条件を確認すること。公式で要確認(本記事では未確認)Udio 公式ヘルプセンター
Lyria 3 / Lyria RealTimeGoogleGemini APIのモデル一覧に音楽・音声生成モデルとして掲載。リアルタイム生成版もあり、テキストや動画と同じAPIから扱える。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)Google 公式 Gemini API Models
ElevenLabs(Eleven v3 ほか)ElevenLabs楽曲ではなく音声側の定番。公式ドキュメントのフラッグシップは音声合成のEleven v3(70以上の言語)/Multilingual v2(29言語)/Flash v2.5(約75msの低遅延・32言語)、文字起こしのScribe v2(90以上の言語)、および音楽生成のEleven Music。ナレーション・吹き替え用途はここが第一候補になる。公式の料金ページで要確認(本記事では未確認)ElevenLabs 公式ドキュメント

Sunoの無料枠は「商用利用不可」と明記されている

無料枠の扱いを勘違いしたまま納品してしまうのが、この分野で最も起きやすい事故です。Sunoの公式料金ページには、Freeプランの条件として「No commercial use(商用利用不可)」がはっきり書かれています。商用利用権が付くのは月$8のProプラン以上で、しかも「新規に作った楽曲」が対象です。

あわせてクレジットの繰り越し条件も確認しておく価値があります。公式ページには、サブスクリプションに含まれるクレジットは日次・月次とも繰り越されないこと、追加購入したクレジットは失効しないが有効なサブスクリプションがないと使えないことが明記されています。「月末にまとめて作る」運用は成立しません。

Udioは「フル楽曲制作向き」と単純には言えなくなっている

古い比較表の多くは、Udioを「BGMやフル楽曲制作に適している」と紹介しています。しかし、その評価は作った楽曲を自由に書き出して使えることを前提にしたものです。2025年秋以降、Udioは権利者側との和解・ライセンス契約にともない提供条件を変更したと報じられており、その前提自体が揺らいでいます。

本記事の執筆環境からはUdioの公式サイト本文を取得できず、現在の正式な提供条件を一次情報として確認できませんでした。そのため、ここでは金額・ダウンロード可否・商用利用条件のいずれも断定していません。Udioを候補に入れる場合は、公式ヘルプセンターで「Subscriptions, credits, and billing」および楽曲の書き出しに関する記載を自分で開いて確認してください。比較記事の記述を根拠に納品しないことが、この分野では特に重要です。


棲み分けの全体像:やりたいことから逆引きする

ここまでは分野ごとに並べてきましたが、実務では逆から引くほうが速く決まります。「やりたいこと」から入り、制約で絞り、候補を2つまで減らすという順番です。

やりたいことから候補を引く

やりたいこと効く分野第一候補になりやすいもの先に確認すべき制約
事実を調べて根拠付きでまとめたいテキスト(検索接続型)Perplexity Sonar系、Web検索を有効にしたGemini / Grok出典URLが返るか。返らないなら裏取り工数が乗る
手元の長い資料を読ませて要約・抽出したいテキスト(長コンテキスト)Claude Sonnet 5 / Opus 5、Gemini 3.6 Flash入力できるトークン量と、資料を外部に送ってよいか
社外に出せないデータを扱いたいテキスト(オープンウェイト)Mistral Large 3 / Small 4、Llama 4 Scoutライセンス条件と、動かすGPUを用意できるか
コードを書かせたい・レビューさせたいテキスト(エージェント型)Claude Opus 5、GPT-5.6系、Gemini 3.6 Flashプロンプトの型が整っているか(モデル差より効く)
雰囲気重視のビジュアルを作りたい画像Midjourney V8.2商用利用の範囲。公式規約で要確認
指示どおりの構図・文字を入れた画像がほしい画像GPT Image 2、Nano Banana Pro旧DALL·E 3を指定していないか(停止済み)
ローカルで大量に回したい・自前で調整したい画像Stable Diffusion 3.5、FLUX系オープンウェイトのライセンス取得条件
既存の制作アプリに組み込みたい画像・動画Adobe Firefly(マルチモデル基盤)呼び出すモデルごとに条件が違う点
作品性の高い映像を作りたい動画Runway Gen-4.51本あたりの生成コストと尺の上限
SNS向けの短尺エフェクト動画を量産したい動画Pika 2.5出力尺と解像度が用途に足りるか
台本から動画まで自動化したい動画(総合API)Veo 3.1、Grokの動画生成テキスト側と同じ請求・認証にまとめられるか
歌入りの楽曲を作りたい音楽Suno v5.5Freeは商用利用不可。商用ならPro以上
ナレーション・吹き替えを作りたい音声ElevenLabs(Eleven v3 / Flash v2.5)対応言語と、声の権利まわりの規約

候補が1つに絞れないときの優先順位

上の表で候補が複数残っても、それは失敗ではありません。2つまで残っていれば十分です。次章の検証で決着させます。3つ以上残ってしまう場合は、次の順に足切りしてください。

  1. 商用利用の可否。使う予定の媒体が公式規約で許諾範囲に入っていないものを最初に落とす。
  2. すでに払っている費用。契約中のプランで使えるものが残っていれば、それを優先する。
  3. 既存フローとの接続。今使っているツールやAPIキーのまま扱えるものを優先する。
  4. ベンチマークの順位。ここまでで決まらなかったときの最後の材料にとどめる。

ベンチマークを最後に置いているのは、順位が数か月で入れ替わるうえ、自分の実作業と評価軸が一致しないことが多いためです。「どれが最強か」ではなく「自分の作業で手直しが減るのはどれか」で決めます。


選んだAIが自分の用途に合っているかを、30分で検証する

比較表を読んだだけでは選べていません。ここまでで候補が2つに絞れているはずなので、同じ入力を両方に投げて、下の4項目で採点します。所要は30分です。

手順

  1. 今週実際にやった作業を1つ書き出す(成果物が1つに決まる粒度で)。
  2. 表から候補を2つだけ選ぶ。
  3. まったく同じ入力を両方に投げ、出力を保存する。
  4. 下の表で採点する。

採点表

判定項目測り方合格ライン不合格だったときの次の一手
手直し時間出力を実用水準にするまでの実測分数 ÷ 自分でゼロから作った場合の想定分数50%未満用途とカテゴリが合っていない。表の別カテゴリから選び直す
事実の誤り出力の固有名詞・数値・日付を全部数え、公式サイトで裏を取って誤りの件数を出す0件(テキスト系のみ)学習データ依存のモデルを使っている。検索接続型(Perplexity / Gemini)へ切り替える
商用利用の可否そのサービスの公式の利用規約ページを開き、使う予定の媒体(自社サイト/クライアント納品/販売物)が許諾範囲に入っているか確認規約ページ上で該当媒体が明記されている規約で確認できない=その用途では使わない。「たぶん大丈夫」で進めない
無料枠での再現性同じ入力を3回投げる3回とも実用水準有料プラン前提のサービス。月額を予算に載せてから採用を決める

判定と、つまずきやすい点

判定:4項目中3つ以上が合格なら、そのAIをその用途の常用に固定します。ここで検証を終えます。2つ以下なら候補をもう1つだけ試し、3つ目で打ち切ります。比較を続けること自体が目的化すると、選定にかけた時間のほうが節約できる時間を上回ります。

つまずきやすい点は3つあります。ひとつ目は、手直し時間を計らずに「なんとなく良い」で決めてしまうこと(初見の印象と実工数は一致しません)。ふたつ目は、無料枠の1回目だけで判断してしまうこと(混雑時間帯とキュー待ちで品質が変わります)。みっつ目が最も重い問題で、商用利用の可否を記事や要約で確認してしまうこと(本記事も含みます)。規約は改定されます。必ず提供元の公式規約ページを自分で開いてください。


使う前に必ず確認する3点

モデル選びが終わっても、運用に乗せる前に潰しておくべき点が残ります。いずれも本記事のような比較記事では代替できず、自分で公式を開くしかない項目です。

商用利用の可否は必ず公式規約で確認する

本記事で金額と商用利用条件を公式ページから確認できたのはSunoだけでした。ほかのサービスについては、金額を書かず「公式で要確認」としています。これは記事の手抜きではなく、料金と規約は改定頻度が高く、記事に転記した時点で古くなるためです。とくに無料枠は「使えるが商用不可」という設計が一般的で、Sunoの公式ページにも Free プランの条件として「No commercial use」と明記されています。

確認するのは「商用利用OKか」という粗い問いではなく、自分が使う媒体が名指しで許諾範囲に入っているかです。自社サイトへの掲載、クライアントへの納品、販売物への同梱は、それぞれ別の条件になっていることがあります。

出力の正確性と、情報の鮮度を自分で確かめる

テキスト系AIは「もっともらしい誤り」を出します。本記事の作成過程でも、第三者の記事が新製品として報じているモデルが提供元の公式ページには一切記載されていない、という食い違いが実際にありました(画像分野のStable Diffusionがその例です)。固有名詞・数値・日付は、提供元の公式ページで裏を取ってから使うのが最低ラインです。

そして、AIは補助ツールであって最終判断者ではありません。出力をそのまま出すのではなく、自分の専門知識で編集・補正する工程を必ず挟んでください。この工程を省いた分だけ、後工程での手戻りが増えます。


まとめ

生成AIの使い分けは、テキスト・画像・動画・音楽の4分野に分け、分野ごとに常用を1つ決めて固定するのが基本です。「どれが最強か」を決める作業ではなく、用途ごとに担当を割り当て、手直し時間が減ったかどうかで検証する作業だと考えてください。

そのうえで、この分野に固有の注意点が2つあります。ひとつは比較表の鮮度です。本記事の調査時点だけでも、DALL·E 3はAPIから停止済み、GPT-4oとGPT-5の旧スナップショットは停止日が予告済み、Claude 3とLlama 3とRunway Gen-3は世代交代済み、Grokの開発元はSpaceXAIに改称、Adobe Fireflyは単一モデルからマルチモデル基盤へ変質、という状態でした。もうひとつは商用利用の条件で、これは記事から読み取るものではなく、提供元の公式規約ページで自分の媒体を確認するものです。

本記事の各表には出典リンクを付けてあります。読んだ日から時間が経っていたら、まず出典リンク先を開いてモデル名が今も存在するかを確認する。それだけで、この分野の失敗の大半は避けられます。


よくある質問(FAQ)

Q. テキスト生成AIは結局どれを選べばよいですか?

用途で分かれるため一律の正解はありませんが、2026年8月時点の現行世代で言えば、事実を調べて根拠付きでまとめたいならPerplexityのSonar系や検索を有効にしたGemini 3.6 Flash、手元の長い資料を読ませたいならClaude Sonnet 5やOpus 5、社外に出せないデータを扱うならMistralやLlama 4のオープンウェイトが第一候補です。旧世代の「GPT-4o」「Claude 3」「Llama 3」を指定している資料は、いずれも提供元が世代交代または停止を告知済みなので読み替えてください。

Q. 画像生成でDALL·E 3を使いたいのですが、まだ使えますか?

使えません。OpenAIの公式Deprecationsページに、dall-e-3が2026年5月12日にAPIから停止されたことと、移行先としてgpt-image-2 / gpt-image-1 / gpt-image-1-miniが案内されていることが明記されています。さらにgpt-image-1も2026年10月23日に停止予定と告知されているため、いまから選ぶならgpt-image-2が実質的な現行モデルです。指示への忠実さを重視する用途であれば、GoogleのNano Banana Proも候補になります。

Q. 比較記事で見たモデル名が公式サイトに見当たりません。どうすればよいですか?

提供元の「models」「deprecations」「release notes」「updates」に相当するページを開いて、そのモデル名を検索してください。一覧に無ければ提供終了か世代交代です。OpenAI・Google・Anthropic・Mistralなどは非推奨モデルと移行先の対応表を公式に掲載しているため、代替の選定まで公式ページ内で完結します。第三者の記事が新製品として報じていても、提供元の公式ページに記載が無いものは未確認として扱うのが安全です。

Q. 生成したものを仕事で使ってよいかは、どこで確認できますか?

提供元の公式の利用規約ページと料金ページの2箇所です。比較記事やAIの要約で確認してはいけません。確認する問いは「商用利用OKか」ではなく「自社サイト掲載・クライアント納品・販売物への同梱のうち、自分が使う媒体が許諾範囲に名指しで入っているか」です。プランによって条件が変わるサービスも多く、たとえばSunoの公式料金ページには無料プランの条件として商用利用不可(No commercial use)と明記され、商用利用権は月8ドルのProプラン以上に付くと書かれています。

Q. 無料枠だけで実務に使えますか?

検証には使えますが、納品物に使えるかは別問題です。無料枠には「商用利用が認められていない」「1日あたりの生成量に上限がある」「共有キューのため混雑時に待たされる」といった制約が付くのが一般的で、Sunoの場合は1日50クレジット・共有キュー・商用利用不可と公式に明示されています。本記事の検証手順で「同じ入力を3回投げて3回とも実用水準か」を確かめ、無料枠で安定しないなら月額を予算に載せてから採用してください。

Q. オープンウェイトのモデルは何が違うのですか?

モデルの重みが配布されており、自分のインフラ上で動かせる点が違います。Mistralの公式モデル一覧ではMistral Large 3とMistral Small 4がApache 2.0として掲載され、MetaはLlama 4 Scout / Maverickをオープンウェイトとして公開しています。データを外部に送らずに済むこと、従量課金ではなく自前のインフラ費用で運用できることが利点で、代わりにGPUの用意と運用の手間が発生します。ライセンスの条件はモデルごとに異なるため、必ず提供元の記載を確認してください。

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