本当のマーケティングとは?経営・営業との役割分担と販路設計


本当のマーケティングとは、商品を売る行為そのものではなく、顧客が実際にいる場所を見極め、そこへ価値を届ける経路を設計することです。広告やSNSの運用は、その経路を動かすための手段の一つにすぎません。

ただし、この一文だけを掲げても「公的な定義とどう違うのか」「経営や営業とはどこで線が引かれるのか」が分かりません。定義が本来は広いのに、実務では狭く扱われる。その理由を説明せずに「マーケティングとは販路の設計だ」と言い切れば、ただの持論になります。

この記事では、公益社団法人日本マーケティング協会と American Marketing Association の定義を出発点に、実務でマーケティングの担当領域が狭くなる理由を役割分担から説明します。そのうえで、自分の会社や担当案件で「経営・マーケティング・営業のどの機能が欠けているか」を15分で棚卸しする手順を置きました。判定の結果から、次に読むべき1本が決まります。


本当のマーケティングとは何か

「マーケティングとは何か」には、業界団体が定めた公的な定義があります。まずそれを確認し、そのうえで実務での担当領域が狭くなる理由を分けて考えます。定義が間違っているのではなく、役割分担の結果として狭くなる、という順番で理解するのが正確です。

公的な定義はどこまでを含むか

公益社団法人日本マーケティング協会(JMA)は、2024年1月25日に、34年ぶりとなるマーケティングの定義の刷新を発表しました。制定された定義は次のとおりです。

(マーケティングとは)顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。

この定義には3つの注が付いています。主体は企業だけでなく個人や非営利組織もなり得ること、関係性の醸成には新たな価値創造のプロセスも含まれること、構想には戦略・仕組み・活動が含まれることです。つまり、商品をつくる側の活動も定義の内側にあります(出典:公益社団法人日本マーケティング協会「34年振りにマーケティングの定義を刷新」2024年1月25日/公式ページ・2026年8月2日取得)。

英語圏の定義も同じく広い範囲を指しています。American Marketing Association(AMA)は、マーケティングを「顧客・クライアント・パートナー・社会全体にとって価値のある提供物を、創造し、伝達し、届け、交換するための活動・制度・プロセス」と定義しています。

Marketing is the activity, set of institutions, and processes for creating, communicating, delivering, and exchanging offerings that have value for customers, clients, partners, and society at large.

AMAはこの定義を、現役の研究者5名からなるパネルが定期的に見直し、再承認または修正すると明記しています。つまり固定された条文ではなく、更新され続ける現行版です(出典:American Marketing Association “Definitions of Marketing”/公式ページ・2026年8月2日取得)。

両方に共通しているのは、マーケティングが「広告」や「SNS運用」より圧倒的に広い概念として定義されている点です。価値をつくることも、届けることも、交換することも、定義の内側に入っています。

なぜ実務では「販路の設計」に収斂するのか

定義が広いのに、実務のマーケティング担当者が扱える範囲は狭い。この落差は、定義が間違っているからではありません。組織の中で仕事が分けられているからです。

定義に含まれる「価値の創造」は、商品やサービスの中身と価格を決める行為です。中小規模の事業では、これは経営の判断です。マーケティング担当者が独断で商品仕様や価格を変えることはできません。同じく「交換」、つまり最終的に契約や購入を成立させる行為は、営業の担当です。

広い定義から、経営が持っている部分と営業が持っている部分を差し引くと、マーケティングに実務上残るのは「価値の伝達と提供」、すなわち顧客と出会う場所を選び、そこから購入までの経路を組み立てることです。この記事ではこれを「販路の設計」と呼びます。

したがって「マーケティングとは販路の設計である」は、公的定義への反論ではありません。定義の全体像を前提にしたうえで、役割分担を差し引いた結果として出てくる実務上の担当範囲です。ここを混ぜると、「マーケティングは商品開発まで含むはずだ」という正論と、「現場では販路しか動かせない」という実感が、いつまでもかみ合わなくなります。

この記事で使う3つの言葉

マーケティングの話が噛み合わなくなる原因の多くは、同じものを別の言葉で呼んでいることにあります。この記事では次の3語を定義して使います。関連記事で別の呼び方をしている箇所は、この表で読み替えてください。

この記事の用語定義関連記事での言い換え定義を詳しく扱う記事
販路顧客が最初に自社を知る場所と、そこから購入に至るまでの経路チャネル/手法/施策/情報を探す場所販路の記事
購買プロセス顧客が「知る → 比べる → 決める」までにたどる順番と、その各段階で必要になる材料人の心/組織の意思決定/感情設計営業の記事
役割分担経営が商品力、マーケティングが販路、営業が受注を担当する分け方三位一体/4つの力経営の記事

とくに「販路」と「チャネル」は、日常会話ではほぼ同義で使われます。この記事で販路という語を選んでいるのは、「SNS」「検索」のような手段の名前ではなく、出会う場所から購入までの一続きの経路を指したいからです。手段だけを並べ替えても、経路がつながっていなければ売上は動きません。


経営・マーケティング・営業の役割分担

役割分担は、肩書きの話ではありません。事業を回すために必要な3つの機能が、それぞれ誰かの手で実行されているかどうかの話です。ひとり社長でも、3機能は必要です。担当者がいないのではなく、機能が欠けている状態が問題になります。

機能担当すること出ているかの見方欠けたときに起きること
経営商品・サービスの中身と価格を決める(商品力をつくる)直近3か月に、中身か価格を意図をもって変えた記録がある集客できても単価が上がらず、値引き競争になる
マーケティング顧客が実際にいる場所を見極め、そこへ届く経路を設計する(販路を最適化する)「顧客が最初に自社を知る場所」を挙げられ、投下先を理由付きで選んでいる良い商品なのに問い合わせが来ない。飛び込みと紹介に依存する
営業出会った顧客を受注に変える問い合わせから受注までの手順と担当が決まっている問い合わせは来るのに受注に変わらない

商品力と販路、どちらを先に直すか

「売れない」という相談が来たとき、商品を直すべきか販路を直すべきかで迷います。判断基準は1つで足ります。同じ商品のまま伸びた事例が実在するかどうかです。

  • 同じ商品で伸びた事例がある(他社でも自社の別チャネルでも可)→ 販路が先。商品は当面そのままにする
  • どの販路でも売れた実績がない、または解約・返品の理由が中身に集中している → 商品が先。販路をいじっても戻る
  • 判断材料そのものが無い → まず販路を1つに絞って3か月動かし、材料をつくる

商品力を経営が持ち、販路をマーケティングが持つという分け方は、定義として決まっているものではなく、役割分担の結果としてそう置いているだけです。この記事ではその前提で3機能を分けています。「商品が先」と出たあとに、中身・価格・提供条件のどれを決め直すかは、値引きしないと通らない時の判定にまとめています。

3つの機能が1人に集中しているとき

個人事業や小規模チームでは、3機能が同じ人の中にあります。このとき問題になるのは能力ではなく、どの機能で意思決定しているかを本人が区別していないことです。営業の頭で販路を選ぶと「反応が早いところ」に寄り、経営の頭で販路を選ぶと「コストが低いところ」に寄ります。どちらも顧客がいる場所とは別の基準です。

兼務している場合の実務的な対処は、時間ではなく議題を分けることです。「今日は販路の話しかしない」と決めた30分をつくり、その間は受注見込みや原価の話を持ち込まない。3機能を1人で回すこと自体は珍しくありません。実際、営業とマーケティングと実装をまたいで担当する職種も生まれており、営業とマーケティングと実装を横断する職種で具体的な職務の中身を整理しています。


5つの視点を横断して見えた3つのこと

マーケティングを、職務・営業・経営・販路・Web集客という5つの立場から個別に書いてきました。1本ずつ読んでも見えず、並べて初めて見えることが3つあります。ここはこの記事だけが提示できる部分です。

販路を変えて伸びる型に共通するのは「商品を変えていない」こと

販路の切り替えでよく語られる型は3つあります。SNS広告から検索とオウンドメディアへ、SNS経由の法人開拓から展示会出展へ、実店舗中心からECと検索広告へ。この3つを並べると、共通点が1つ浮かびます。どの型も、商品そのものは変えていません。変えたのは顧客と出会う場所だけです。

ここから言えるのは、販路は商品より先に、より速く動かせる変数だということです。商品の改良には設計・調達・検証の時間がかかりますが、出会う場所を変える判断は今日できます。だから「売れない」の原因究明で行き詰まったときは、先に販路を疑うほうが検証が早く回ります。

顧客が情報を探す場所が動いていることは統計でも確認できます。総務省「令和7年版 情報通信白書」によれば、最も利用されているテキスト系ニュースサービス(ポータルサイト・ソーシャルメディア・キュレーションサービスの合計)は、2014年の36.8%から2024年には73.0%へ上昇しました(出典:総務省 令和7年版 情報通信白書「情報収集手段」/公式ページ・2026年8月2日取得)。同白書は買物についても、経済産業省調査を引いて事業者・消費者間のEC市場規模が近年拡大傾向にあり、キャッシュレス決済比率が2024年に42.8%になったと記しています(出典:同白書「買物、決済」/公式ページ・2026年8月2日取得)。

ただし統計は「世の中が動いた」ことしか示しません。自社の顧客が動いたかどうかは自社のデータでしか分かりません。3つの型が、それぞれ何を見て決める話なのかは販路の切り替え先の決め方にまとめています。

広告は販路そのものではなく、販路の起爆装置

関連記事の中には、広告を含む切り替えを成功例として挙げているものと、有料広告を「投資ではなく消費」と否定的に扱っているものの両方があります。矛盾しているように見えますが、条件を足すと両立します。

  • 使える用途:すでに成立している販路の立ち上がりを速くする。露出がゼロの新規商品に最初の反応を集める。季節性のある需要の山に合わせる
  • 使えない用途:広告そのものを土台にする。止めた瞬間に問い合わせが元に戻る状態を「集客できている」と評価する

店舗型の事業でよく候補に挙がるMEOも、同じ見方で扱えます。Googleはローカル検索結果のランキング要素について「主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます」と明記しています(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善する」/公式ページ・2026年8月2日取得)。距離が要素に入っている以上、顧客が物理的に来店する事業でなければ効果は限定的です。手法の向き不向きは、事業の形で決まります。

広告・MEO・SEO・コンテンツをそれぞれどんな事業条件で選ぶかは、広告・MEO・SEOの向き不向きで手法ごとに整理しています。ローカルSEOとMEOの線引きが曖昧なままだと判断を誤りやすいので、ローカルSEOとMEOの違いも合わせて確認してください。

営業経験は近道であって、必須条件ではない

営業の視点から書いた記事では「個人営業と法人営業を経験して初めて市場営業を語れる」と踏み込んでいます。個人は感情で、法人は組織の合意で決まる。この違いを体で知っているかどうかで、施策の精度は確かに変わります。

ただし、この記事ではそれを必須条件とは扱いません。営業経験は購買プロセスを最短で知る手段であって、唯一の手段ではないからです。Web制作者やディレクターがいまから営業職を経験するのは現実的でない一方、購買プロセスを知る作業自体は今日から始められます。

  1. 問い合わせフォームか初回のヒアリングに「何がきっかけで当社を知りましたか」を1問足す
  2. 受注が決まった相手に「最後に決め手になったのは何でしたか」を口頭で1問聞き、返ってきた言葉をそのまま記録する
  3. 失注した相手には「他社に決めた理由」を1問だけ聞く。答えが返らなくても記録欄は空のまま残す

この3問を10件ぶん集めるだけで、購買プロセスの輪郭は見えます。営業経験がある人はこれを頭の中に持っているだけで、記録に置き換えれば同じ材料になります。個人と法人で決まり方がどう違うのかは、個人営業と法人営業で違う購買の決まり方で分解しています。


欠けている機能を棚卸しする15分の手順

ここからは読み物ではなく作業です。自分の会社、または担当している案件について、経営・マーケティング・営業の3機能が実際に出ているかを判定します。紙かスプレッドシート1枚、所要15分。判定の結果が、そのまま次に読む1本になります。

対象期間は直近3か月に固定します。長く取ると「昔やった」が混ざり、短く取ると季節要因に振られます。

Step 1 3機能に「誰が」「何を出したか」を当てる

次の表を紙かスプレッドシートに写し、右の2列を自分の会社の状況で埋めます。表に入れてあるのは記入例なので、そのまま使わずに置き換えてください。「誰が」は役職名ではなく実在の人名で書きます。人名が書けない行が、欠けている機能です。「直近3か月で出したもの」は、成果物か決定事項の名前で書きます。「頑張った」「意識していた」は記入不可です。

機能担当していること誰がやっているか(人名)直近3か月で出したもの
経営商品・サービスの中身と価格を決める例)代表・田中例)料金を3プランに整理
マーケティング顧客がいる場所を見極め、経路を設計する例)書けない例)—
営業出会った顧客を受注に変える例)代表・田中例)展示会で名刺20枚
記入例。この例は「誰が」を書けない行がマーケティングにあり、その機能が欠けている状態を示しています。

3行とも同じ人名になる場合も、そのまま3行に同じ名前を書きます。空欄にしないでください。兼務と欠落は別の状態で、後の判定で扱いが変わります。

Step 2 機能ごとに合否ラインを当てる

Step 1で書いた「出したもの」を、次の合否ラインに当てます。OKかNGの二択で、保留は作りません。迷ったらNGにします。

機能OK(出ていると言える最低ライン)NG(出ていない状態)
経営直近3か月に、商品の中身か価格を1つ以上、意図をもって変えた記録がある「今のまま売る」以外の判断が出ていない。値引きは対応であって判断ではないためNG
マーケティング「顧客が最初に自社を知る場所」を具体名で挙げられ、そこへ時間か費用を意図して振っている投下先が「とりあえずSNSと紹介」で、なぜそこを選んだか説明できない
営業問い合わせから受注までの手順が決まっていて、各段階の担当者が決まっている問い合わせが来るたびに、その場で対応内容と担当を決めている

この合否ラインは「良い状態かどうか」ではなく「機能が存在するかどうか」を見ています。OKが付いた機能が優秀だという意味ではありません。

Step 3 判定と、次に読む1本

Step 2のOK/NGの並びを、次の表に当てます。該当する行の右端が、次に読む1本です。ここで一度止めてください。複数の行に当てはまった場合の扱いは、この表のあとに書きます。

判定(経営/マーケ/営業)症状として出ること次に読む1本
OK/NG/OK
マーケティングが欠けている
商品には自信があるのに問い合わせが来ない。売上が紹介と飛び込みに依存している販路の切り替え先の決め方
NG/OK/OK
経営が欠けている
集客はできているのに単価が上がらず、相見積もりのたびに値引きしている値引きしないと通らない時の判定
OK/OK/NG
営業が欠けている
問い合わせは来るが受注に変わらない。返答が遅れ、他社に決まった理由も分からない個人営業と法人営業で違う購買の決まり方
3行とも同じ人名(兼務)どれも中途半端になり、締切が近い仕事だけが動く営業とマーケティングと実装を横断する職種
マーケティングの投下先を説明できない広告を止めた月に問い合わせがゼロになる広告・MEO・SEOの向き不向き
そもそも誰の担当か答えられない行がある施策の良し悪し以前に、決める人が決まっていないマーケターの職務範囲の線引き

2行以上に当てはまった場合は、受注に近いほうから1つだけ着手します。順番は営業、マーケティング、経営です。同時に3機能を埋めようとすると、どれも中途半端なまま3か月が過ぎます。

判定が外れたときの読み方

この棚卸しは組織診断ではありません。直近3か月に何が出たかを見ているだけで、能力や将来性は測っていません。次の3つは判定を額面どおり受け取らないでください。

  • 3機能とも OK なのに売上が伸びない:機能の有無ではなく配分の問題です。どのチャネルにどれだけ時間と費用を投じ、そこから何件受注したかを数える段階へ進みます
  • 3行とも同じ人名で、かつ全部 NG:機能が欠けているのではなく時間が足りていない状態です。人を増やす前に、3機能のうち1つを外部に出せるかを検討します
  • 直近3か月に受注も問い合わせも無い:判定の材料がありません。この棚卸しはまだ回せない段階なので、先に商品と価格を1つ決め切るところから始めます

1つ目の「配分の問題」に進む場合、投下量と受注数をチャネル別に並べる作業になります。その手順と、そもそもどのチャネルを使うかを誰が決めるのかという職務の線引きは、マーケターの職務範囲の線引きで扱っています。この記事はここで止めます。


よくある間違い

役割分担と販路の考え方が入っていないと、次の3つでつまずきます。いずれも真面目に取り組んでいる現場ほど起きやすいものです。

SNSのフォロワー数を販路の成果指標にする

フォロワー数は「その場所に人がいるか」を示す数字であって、「その人たちが購入まで進むか」は示しません。販路の成果として見るなら、指標は問い合わせ数か受注数に置き換える必要があります。

そもそも「SNSにいれば全員に届く」という前提も、統計とはずれています。総務省「令和7年版 情報通信白書」によれば、LINEの利用率は2014年の55.1%から2024年には94.9%へ増加した一方、XとInstagramは2024年で全体の半数程度の利用率にとどまっています(出典:総務省 令和7年版 情報通信白書「コミュニケーションツール・SNS」/公式ページ・2026年8月2日取得。全体の利用率は10代から60代までの利用率から算出)。同じ「SNS」でも、届く範囲はサービスごとに大きく違います。

「マーケティング=広告運用」で見積もりを切る

受託の現場でよくあるのが、「マーケティング支援」という名目の見積もりが、実質的に広告アカウントの運用代行になっているケースです。発注側は販路の設計を期待し、受注側は運用工数を積んでいるため、成果の評価軸が最初からずれています。

防ぐ方法は単純で、見積書の項目を3機能に沿って分けることです。「商品・価格に関する提案を含むか」「販路の選定を含むか」「受注までの導線設計を含むか」を明記し、含まないものは含まないと書きます。どこまでを引き受けるかを言葉にすると、期待のズレは着手前に見つかります。

売り手と買い手の双方にとって成立する形で施策を選ぶ考え方は、売り手・買い手・世間で施策を選ぶ考え方で扱っています。短期の数字だけで判断すると、続かない施策に投資してしまいます。

検索を販路に選んだのに、発見されない状態を放置する

顧客が検索で情報を探していると分かり、コンテンツを販路に選んだとします。ここで見落とされやすいのが、書いたページが検索結果に載る保証はないという前提です。Googleは公式ドキュメントで次のように明記しています。

Google doesn’t guarantee that it will crawl, index, or serve your page, even if your page follows the Google Search Essentials.

「Google Search Essentials に従っていても、クロール・インデックス登録・検索結果への表示のいずれも保証しない」という意味です(出典:Google Search Central “In-depth guide to how Google Search works”・Last updated 2025-12-18/公式ページ・2026年8月2日取得)。日本語版と英語版で記述に差が出ることがあるため、引用は英語版を基準にしています。

検索を販路に選ぶなら、記事を増やす前に「そのページに本文からのリンクが何本入っているか」を確認してください。どこからもリンクされていないページは、発見されるきっかけそのものがありません。棚卸しの手順は本文内部リンクの棚卸し手順にまとめています。

自社サイトの各ページが検索側からどう見えているかは、ツールで確認できます。


まとめ

公的な定義でのマーケティングは、価値の創造から交換までを含む広い概念です。実務でそれが「販路の設計」に見えるのは、経営が商品力を、営業が受注を持っているからです。定義が狭いのではなく、役割分担の結果として残る領域がそこだということです。

そして販路は、商品より速く動かせる変数です。販路を切り替えて伸びる型は、どれも商品を変えていません。広告はその経路の立ち上がりを速くする装置であって、経路そのものにはなりません。

次の一手は、施策を増やすことではありません。直近3か月について、経営・マーケティング・営業の3機能を書き出し、それぞれに人名と成果物を当ててください。空欄になった行が、いま埋めるべき1か所です。

販路として選んだサイトやLPを、設計から実装まで任せたい場合は制作側に相談する選択肢もあります。


よくある質問(FAQ)

Q. マーケティングと営業の違いは?

マーケティングは「顧客と出会う経路(販路)を設計する」仕事、営業は「出会った顧客を受注に変える」仕事です。上下関係ではなく役割分担で、営業から返ってくる失注理由や決め手の言葉が販路設計の精度を上げ、販路が正しく設計されていれば営業の負担が減ります。どちらが欠けても、もう一方の成果が頭打ちになります。

Q. マーケティングの公式な定義はどこで確認できますか?

日本語なら公益社団法人日本マーケティング協会が2024年に制定した定義、英語なら American Marketing Association の定義が基準になります。なお日本マーケティング協会の正しいドメインは jma-jp.org です。旧ドメインの jma2-jp.org は2026年8月2日時点でまったく別の運営者によるオンラインカジノの比較サイトになっているため、他サイトの記事に残っている旧URLをコピーして参照しないでください。

Q. 販路とチャネルは同じ意味ですか?

日常会話ではほぼ同義ですが、この記事では「顧客が最初に自社を知る場所と、そこから購入に至るまでの経路」という意味で販路を使っています。チャネルが手段の名前(検索・SNS・展示会・店舗・紹介)を指すのに対し、販路はその手段から購入までがつながっているかどうかまでを含みます。手段を並べ替えても経路が切れていれば売上は動きません。

Q. 営業経験がなくてもマーケティングはできますか?

できます。営業経験は購買プロセスを最短で知る手段であって、必須条件ではありません。代替になるのは記録です。問い合わせ時に「何がきっかけで当社を知りましたか」、受注時に「最後の決め手は何でしたか」、失注時に「他社に決めた理由」を1問ずつ聞き、返ってきた言葉をそのまま10件ぶん残せば、購買プロセスの輪郭は見えてきます。

Q. 広告はマーケティングに含まれますか?

含まれます。ただし広告は販路そのものではなく、すでに成立している販路の立ち上がりを速くする起爆装置として扱うのが安全です。土台として使うと、出稿を止めた時点で問い合わせが元の水準に戻ります。露出ゼロの新商品に最初の反応を集める用途や、季節性のある需要の山に合わせる用途では有効です。

Q. 経営・マーケティング・営業を1人で兼ねている場合はどうすればよいですか?

兼務そのものは問題ではありません。問題になるのは、いまどの機能の頭で判断しているかを本人が区別していないことです。「今日は販路の話しかしない」と決めた時間を30分つくり、その間は受注見込みや原価の話を持ち込まないようにすると、判断の基準が混ざらなくなります。3機能とも成果が出ていない場合は、人を増やす前に1機能を外部に出せるかを検討してください。

Q. 中小規模の事業や個人事業でも同じ考え方が使えますか?

使えます。むしろリソースが限られるほど「やらないチャネルを決める」判断が効きます。判定に使う直近3か月の受注が少ない場合は、問い合わせや見積依頼まで含めて数えてください。それでも件数が集まらない場合は、販路以前に商品と価格を1つ決め切る段階なので、この棚卸しは先送りして構いません。